全市町村へ職員派遣 千葉県、避難所事前開設も要請 台風19号 12日にも上陸

 1カ月前に千葉県を直撃した台風15号に続き、非常に強い台風19号が週末にかけて接近する可能性が高まり、県は9日、災害対策本部会議を開き、森田健作知事が「あらゆる事態に即応できる態勢の確保」を指示した。具体的には19号接近前の段階で、全54市町村に県から情報連絡用の職員を送り込むと決定。15号で自宅が損壊した県民が多い中、市町村に避難所の事前開設も求める。15号で生じた大規模停電・断水への備えでは東京電力や国、自衛隊などと連携し、電源車や緊急対応要員の確保を急ぐ。

 県の各部局幹部や自衛隊が県庁に集まる同会議は、15号被害に対応してきたが、この日は19号への備えを協議。森田知事は「強い勢力のまま今週末に本県上陸の恐れがあり、風水害や土砂災害など大きな被害、再度の停電や断水も懸念される」とし、県民の安全確保に向け、最大限の警戒を敷く方針を表明した。

 市町村連絡用の県職員は、地域事情に詳しい出先機関勤務者を中心にあらかじめ指定し、11日前後には派遣する方針。15号の際に、被災市町村の被害状況や必要な支援を県が十分に把握できなかった反省を踏まえた。非常時につながる衛星携帯電話も持参できるよう通信会社に依頼している。

 避難所は15号から継続設置中の市町がわずかなため、他市町村でも11日には用意してもらう考え。県も職員の配備態勢を最大で本庁約2600人、出先機関約1万人に強化する見通し。

 県は市町村や県民に対し、水や食料などの備蓄を呼び掛けるとともに、県備蓄分を速やかに提供する準備も進めるが、応急防水用ブルーシートの県備蓄は1万枚弱。15号では国の協力も得て約20万枚を提供したといい、不足が懸念される。

 住宅や農林水産業、中小企業を含め、台風15号の甚大な被害からいまだ復旧途上の県内。片付けが終わらない被災者も多く、新たな脅威を前に補強や飛散防止などの備えを強いられる。

 会議後の取材に、森田知事は「命を守るための早めの避難や家族・知人との連絡態勢づくり」を県民に呼び掛けた上で、行政として「(備えが)空振りしてもいい。台風15号を教訓に思いつく限り、可能な限りの手は打つ」と強調した。


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