ホテル三日月「勝浦」「鴨川」、経営権をHMIホテルグループに コロナで稼働率低迷、武漢から帰国者受け入れも

勝浦スパホテル三日月
勝浦スパホテル三日月
鴨川スパホテル三日月(HMIホテルグループ提供)
鴨川スパホテル三日月(HMIホテルグループ提供)

 ホテル三日月グループ(勝浦市、小高芳宗社長)が所有する「勝浦スパホテル三日月」「鴨川スパホテル三日月」の2館について、経営権をHMIホテルグループ(東京都中央区)に受け渡すことが30日、分かった。HMIホテルグループが来年3月1日より事業承継することで合意したと発表した。コロナ禍で客室稼働率が低迷する中、施設への大規模な投資を行うのが狙い。三日月グループは木更津市の「竜宮城 スパホテル三日月」など国内外3宿泊施設の経営に注力する。

 ホテル三日月グループは、1961年に勝浦と鴨川(旧・小湊)の2館を開業。国内外で五つのスパホテルを展開し、海に面した客室や温泉で個人・団体を集客してきた。現在は新型コロナの影響で厳しい経営環境となり、アフターコロナを見据えた事業見直しに踏み切ったという。

 同グループは、木更津と栃木県・日光のホテル三日月を国内の主力と位置付け。2022年度の本格開館に向けベトナム・ダナンの新ホテル事業も進めており、勝浦と鴨川の2館に大型投資を実行できない見通しとなった。

 ホテル三日月の担当者は「地域の発展や雇用維持のため、施設再生のプロであるHMIグループへの承継が最善と考えた」と説明。HMIグループは将来的に2館の施設改修など大型投資を進め、南房総市で03年から運営する「ホテル南海荘」との連携も図る。「三日月」の名称は残す方針で、「地元に愛されてきた歴史を大切に再出発したい」とした。取得額は非公表。

 勝浦ホテル三日月の地元勝浦市の土屋元市長は「勝浦観光をけん引したリーダーでシンボル」としつつ「コロナ禍もあり、すべてに投資していくのは難しい。選択と集中の経営判断だったと思う」と理解を示す。新たな運営会社に対しては「勝浦や南房総の新たな魅力づくり、地域の発展にご協力いただければ」と話した。

 勝浦市商工会も「勝浦の顔なので驚いており、残念ではあるが、勝浦の新たな変化として活性化の力になると前向きに捉えられれば」と期待した。

 同ホテルは昨年1~2月、新型コロナが流行していた中国・武漢からの帰国者を受け入れ。地元住民らも協力し難局を乗り越え、全国から注目が集まった。


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