【公判詳報】業務中の飲酒「週2、3回」 上司の注意には「ああ、分かった」と空返事 八街児童5人死傷事故

送検される梅沢洋容疑者=6月30日、成田空港署
送検される梅沢洋容疑者=6月30日、成田空港署
事故現場を調べる県警の捜査員ら。左端のトラックが小学生らの列に突っ込んだとみられる=6月28日午後5時20分ごろ、八街市八街は
事故現場を調べる県警の捜査員ら。左端のトラックが小学生らの列に突っ込んだとみられる=6月28日午後5時20分ごろ、八街市八街は

 八街市で6月、下校中の市立朝陽小児童5人が飲酒運転の大型トラックにはねられ死傷した事故で、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)の罪に問われた運転手、梅沢洋被告(60)の第2回公判が15日、千葉地裁(金子大作裁判長)であり、弁護側の被告人質問が行われた。仕事中の飲酒について被告は「週に2、3回」などと、日常的に飲酒運転を繰り返していたことを供述した。「ごめんなさいという言葉しか出ない」と被害者に謝罪した。

 被告は、仕事中の飲酒について「何度かある。食事の時に飲んでいたことが多いと思う」と説明。「会社に帰る前だと週に1、2回。(帰社後に)日報を書きながらを入れると週に2、3回」とした。事故前と同様、京葉道路の幕張パーキングエリア(PA)で飲酒することが多く、勤務先から車で帰宅していたという。

 事故当日は東京都内で資材を積み下ろし、八街市内にある職場へ戻る途中、市川市内のコンビニ店でアルコール度数20度の焼酎(220ミリリットル)を購入。同PAに止めた車内で昼食を食べた際、「刺身の味が薄かったので、しょうゆと焼酎をかけて食べた。封を開けていたので焼酎を飲んでしまった」と述べた。「(事故当時)児童の列に気付いていなかった。(原因は)飲酒による居眠りだと思う」と供述した。

 現在の心境を問われると「どんな言葉を探しても上面の言葉に思えてしまう。ごめんなさいという言葉しか出ない」と淡々と述べた。

 被告の勤務先の上司だった工場長も検察側証人として出廷。工場長は昨年夏から今年初めにかけ、下請け会社の社員から計4回「梅沢、酒臭いぞ」と連絡があったと証言した。

 工場長は2回目に連絡を受けた際「酒臭いと連絡が入った。気を付けてくれ」と注意。被告は「ああ、分かった」とふてくされたような態度で空返事をしたという。工場長は「業務中に酒を飲んでいるとは思わず、前の日に飲み過ぎていると思った」と述べた。

 起訴状などによると、被告は6月28日午後2時55分ごろ、勤務先に戻る途中に京葉道路下り線の幕張PAで酒を飲み、大型トラックの運転を再開。同3時25分ごろ、八街市内の市道を時速約56キロで走行中、アルコールの影響で居眠り状態に陥り進行方向左側の電柱に衝突、さらに一列で歩いていた1~3年生5人をはね、2人を死亡、3人に大けがを負わせたとされる。現場は通学路だった。

 次回公判は12月1日で、検察側の被告人質問が行われる。


  • 初公判に臨む梅沢洋被告(イラスト・勝山展年)(共同)
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