東京五輪23日開会 コロナ禍の開催に県民賛否 「元気づけられる」「中止すべきだった」

東京五輪でフェンシングなど3競技が開催される幕張メッセ最寄りのJR海浜幕張駅前=千葉市美浜区
東京五輪でフェンシングなど3競技が開催される幕張メッセ最寄りのJR海浜幕張駅前=千葉市美浜区

 新型コロナウイルス禍の中で23日に開会する東京五輪。県内で感染者が増加傾向にある中、県民からは「中止すべきだった」と批判の声が上がる一方、「開催は賛成。元気づけられる」と歓迎の意見も。「やるからにはメダルを」「コロナ禍を払拭(ふっしょく)するぐらい頑張って」と世界最高峰の舞台に挑む選手への声援も聞かれた。

 買い物のためJR千葉駅を訪れていた主婦(83)=千葉市中央区=は「開催によってコロナが広がることが心配」と表情を曇らせる。大会期間中は外出を極力控えるため、手提げ袋一杯に食材を買い込んだ。元看護師の女性(76)=同市若葉区=も「五輪を開催する状況ではない。中止すべきだった」と憤る。

 JR松戸駅前などで五輪中止を訴えている松戸市の無職、吉野信次さん(78)は「新型コロナ感染拡大の中で開催する判断は間違っている」と指摘した。

 松戸市で東日本大震災避難者の交流サロンを運営する「東日本大震災復興支援松戸・東北交流プロジェクト」共同代表の門馬正純さん(70)は、政府が掲げた「復興五輪」の看板がコロナ禍でかすんでいることについて「残念だが、国民の生命を守ることが大切。感染状況によっては途中で中止する判断も致し方ない」と述べた。

 東京五輪・パラで送迎バスを運行する富里市の観光バス会社「旅友」の運転手兼千葉営業所長の竹重元弘さん(51)=成田市=は「とにかく感染をこれ以上広げず、無事に閉幕を迎えてほしい。大会が終わった後にコロナがさらにまん延し、経済が止まっては元も子もない」と切実に願う。

 一方、音楽やミュージカルで地域を盛り上げる船橋市のNPO法人「パフォーマンスバンク」代表理事の鈴木浩之さん(39)は「五輪開催には賛成。音楽同様、人を元気づけることができると思う。日本選手の活躍だけでなく、国に関係なくスポーツマンシップで友情を育む姿を見てみたい」と期待する。

 選手の熱戦を期待する声も。千葉市緑区の主婦(35)は「やるからには、ぜひメダルを取ってほしい。水泳選手たちの活躍に注目したい」と声援を送る。

 旭市で金物店を経営する男性(38)は「コロナのことなどいろいろな問題があるし、本当に始まるのかな」と首をかしげつつ、選手に向けては「コロナ禍の空気を払拭(ふっしょく)するぐらい頑張ってほしい」。

 南房総市千倉町の老舗旅館「魚拓荘鈴木屋」4代目の鈴木健史さん(60)は「海水浴場が開設中止になり、キャンセルが何件も出た。五輪まで気が回らない」とつぶやく。それでも、「暗い気持ちの中、テレビをつけて日本勢が勝っていたりすると、『大変だけど頑張ろう』と勇気づけられる。日本の選手には頑張ってほしい」と活躍を期待した。


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