<まん延防止延長>「いつ終わる」「ばかにされているのか」 千葉県内飲食店、店主の嘆き深刻

まん延防止等重点措置に従い午後8時前に閉店した「肉バルYAMATO千葉店」=8日午後8時10分ごろ、千葉市中央区
まん延防止等重点措置に従い午後8時前に閉店した「肉バルYAMATO千葉店」=8日午後8時10分ごろ、千葉市中央区

 新型コロナウイルスのまん延防止等重点措置が再び延長されることが決まった8日、時短要請や感染防止対策を守っている千葉県内対象地域の飲食店では、苦しい経営が続く状況に不安が高まった。「いつ終わるのか」「補償も足りない。ばかにされているのか」と店主の嘆きは深刻。飲食業界“復興”の道のりは遠い。

 千葉市中央区の「肉バルYAMATO千葉店」の榊原圭一店長(38)は「立地的に午後8時以降に来る客が多く、午後7時までアルコールが解禁されても売り上げはほとんど変わっていない」と窮状を説明。重点措置の延長に「いつ終わるのかという思い。普通の飲食店でクラスターは起きていない。接待を伴う飲食店だけの制限にしてほしい」と訴えた。

 習志野市東習志野で約50年営業する「大衆割烹(かっぽう)鳥よし」は、板場とカウンター席をアクリル板で仕切り、自動噴射の手指消毒器も用意。感染防止対策を徹底し、行政の要請にも従ってきた。「お酒を出せないのは手足を奪われるのと同じ」(店主)と、5月には酒提供の終日自粛要請を受けて臨時休業。時間限定で出せるようになった後も「お客は戻ってこない。もう、どうしたら」とうなる。協力金支給やワクチン接種が進まない状況も、もどかしいという。

 JR船橋駅前の焼き鳥店「神田屋」の店長、樋本正史さん(71)は「飲食店は慈善事業ではない。従業員にも生活がある」と憤った。店の売り上げは以前の3~4割程度。アルバイト全員に辞めてもらい、社員と2人で切り盛りするといい、「補償も足りない。ばかにされているのか」と嘆いた。

 市原市潤井戸のうなぎ料理店「八幡屋」の取締役、中村雅人さん(71)は「感染者が増えており、延長は仕方ない」とあきらめ気味。7、8月は書き入れ時という。

 市原市のJR五井駅西口で「いぶしぎん五井本店」を経営する加藤博さん(51)は「仕方ないと思うしかない」とこぼす。経営する他の居酒屋2店は休業中で、「飲食業界の復興に、どのような政策を打ち出してくれるのか」と気をもんだ。

 2日から重点措置に加わった成田市でイタリア料理店「オリベート NARITA」を営む「パシフィックプロジェクト」の萩原勇作社長(45)は、県が示す感染対策が営業に直結するため、常にニュースや熊谷俊人知事のSNSを注視。重点措置追加の際はキャンセルが相次いだ。県や国の措置で営業環境が変わる状況に「コロナの収束のためルールに従うが、もどかしい気持ちもある。感染対策とお客の満足を両立させるため、工夫がさらに必要だ」と吐露した。

 老舗うなぎ店が立ち並ぶ成田山参道にとって、7月は「土用の丑の日」や販促キャンペーン「成田うなぎ祭り」がある重要な時期。うなぎ店「川豊」の伊藤小澄社長(50)は「とても苦しい時。それでもマスクを取って笑顔で食事ができる日のために、何とか耐えていく」と見据えた。


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