市原市で新型コロナ感染者増加 まん延防止・千葉市から"客流入"懸念も 市長「強い危機感」対策訴え

五井駅周辺に立ち並ぶ飲食店=15日午後6時40分ごろ
五井駅周辺に立ち並ぶ飲食店=15日午後6時40分ごろ

 新型コロナウイルスのまん延防止等重点措置区域外の市原市で、感染者の増加傾向が続いている。6月に発表された感染者は137人(15日現在)に上り、既に5月の97人を上回った。接待を伴う飲食店でクラスター(感染者集団)も確認されており、同市の小出譲治市長は15日、千葉日報社の取材に「非常に強い危機感」をあらわにした。市民に対し、感染防止対策の徹底を改めて求めた。市内からは、酒類提供の自粛要請が出ている千葉市からの"客流入"を懸念する声も聞かれた。

 県などによると、市原市の感染者は15日現在で累計1230人。県内54市町村で9番目に多く、重点措置の対象となっている流山、野田、我孫子、鎌ケ谷市を上回る。

 市内のキャバクラ店では6月にクラスターが発生し、15日までに従業員計17人の感染を確認。クラスター発生を受け市は、市内にある接待を伴う飲食店約140店に対し、感染防止対策の徹底を依頼する文書を発送した。

 取材に応じた小出市長は「県内や都内で感染者が減少している状況で市原市は増えており、非常に強い危機感を抱いている」と警戒。重点措置区域への追加要望も視野に入れるほど感染状況は深刻な局面に陥っている。

 重点措置に関して県と意見交換しているといい、「今の状況で感染拡大が続けば強い要望に行動を移さなければならない」と指摘。措置区域に市の追加を求める際の判断材料となるデータの提供を県に要請した。市独自の対策が限られ歯がゆさを感じながらも、ワクチン接種を速やかに進め、感染拡大を防ぐ考えを強調した。

 市内の飲食店からは、重点措置の対象区域内で酒類提供の終日、自粛要請が出ている千葉市と隣接することへの懸念も。JR五井駅近くの飲食店「五臓六腑」を営む石原隆夫さん(46)は「千葉市から来る客が増えており、時短要請を守っていない店も多くなっている」と指摘。市によって対策内容に差がある現状を踏まえ、「市原も(重点措置区域に)加えてもらった方がやりやすいし、怖くない。とにかく感染者を減らして」と訴えた。

 市原市在住の会社員、鈴村健さん(18)は「(市内の時短要請の時刻を過ぎた)午後9時以降も開いている店に集まっている人がいる」と指摘。一方、五井駅を利用していた市原市の30代女性看護師は「(市内では)それほど人が多いとは思わない。お酒が飲める場所に行かないから気にならない」と冷静に話した。


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