米陸上チーム五輪合宿中止 「選手の安全面に懸念」 成田・佐倉・印西 コロナ影響、千葉県内4カ国目

交流事業として米国陸上選手による市内高校の陸上部員への指導が行われた=2020年1月、成田市の中台運動公園陸上競技場(同市提供)
交流事業として米国陸上選手による市内高校の陸上部員への指導が行われた=2020年1月、成田市の中台運動公園陸上競技場(同市提供)
2016年8月、世界陸上の事前キャンプで練習する米チーム=成田市の中台運動公園
2016年8月、世界陸上の事前キャンプで練習する米チーム=成田市の中台運動公園
千葉県内で実施予定の五輪・パラ事前キャンプ
千葉県内で実施予定の五輪・パラ事前キャンプ

 千葉県は12日、米国陸上競技連盟から成田・佐倉・印西市内の運動施設で実施予定だった東京五輪陸上チームの事前合宿を中止するとの連絡があり、中止が決まったと発表した。同連盟は「新型コロナウイルスの世界的流行が続き収束の見通しが立たない中で、選手の安全面に関して懸念が生じているため」と理由説明したという。合意していた県内事前キャンプのうち、中止となるのは英国、ベリーズ、ロシアに続き4カ国目。1日時点で実施が予定されるのは、県と県内13市が受け入れるオランダ、ブルガリア、米国など12カ国。

 県事前キャンプ・大会競技支援課によると、成田など3市での事前キャンプは、2016年5月に同陸連と実施することで合意。コロナ禍で開催が1年延期となったが、7月上旬~8月上旬に、約2週間の実施を想定していた。

 熊谷俊人知事は「中止の判断は大変残念だが、現在の状況下での最善策として判断したものと考えている」とコメント。

 3市と順天堂大学(印西市)は「万全の態勢で受け入れるよう準備を進めてきた。米国チームと交流できなくなり残念だが、米国選手の五輪での活躍を期待する」などとする共同コメントを発表した。

 同課によると、これまでに中止を決めているのは(1)英国の車いすバスケットボール(浦安市)(2)ベリーズのカヌースプリント、陸上(いずれも横芝光町)(3)ロシアのフェンシング(長柄町)。

 浦安市によると、英国車いすバスケットボール連盟から3月末に「事前キャンプは実施せず直接選手村に入る」との連絡があったという。

 米国陸上チームの事前キャンプ中止を受けて、県は1日時点の受け入れ状況を確認。県と県内13市で、12カ国の事前キャンプを予定している。

 ただ、キャンプを行う期間や競技について「調整中」とする国もあり、今後の変更も想定される。

 現時点で最も早い時期にキャンプを予定するのはオランダの体操で、7月6~19日に印西市が受け入れ、練習会場は順天堂大学さくらキャンパスとしている。

◆「選手見られず残念」

 米国陸上チームの事前合宿中止が決まり、実施予定だった成田市で惜しむ声が上がった。

 同市の高校1年、三橋真聖さんと同級生で香取市の松川光さんは「機会があればすごい選手を見たかった。ただ、新型コロナ禍での判断は仕方ない」とし、成田市内の大学に通う女子大生は「選手と交流できればいいが、命には代えられない」と理解を示した。


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