若い力で地域元気に 旭の飯岡中生徒ら10人 被災地のランナー 【つなぐ 東京2020聖火リレー】

 東日本大震災からの「復興」を開催理念に掲げる東京五輪。甚大な津波被害を受けた旭市飯岡地区で、海岸清掃活動などに取り組む市立飯岡中学校の生徒8人と記憶継承に取り組んだ卒業生2人の計10人が聖火リレーのグループランナーを任されることになった。

 グループランナーとなる生徒は伊藤和希さん(14)、永井七海さん(14)、涛川凌誠さん(13)ら8人。生徒たちは年2回、同地区の海岸清掃に取り組んでいる。

 伊藤百々寧さん(12)は震災時、地元の幼稚園にいて、市立飯岡小学校に避難。津波後、鮮魚店を営む自宅に戻ったところ、冷蔵庫は天井に押し上げられ、流れてきたごみが散乱する状況を目の当たりにして衝撃を受けた。

 渡辺俊輔さん(13)と常世田理子さん(14)はともに、自宅の近くが大きな津波被害を受けた。石田愛璃さん(13)は父親が津波に流されけがをしたものの、生還した。「その時は深く考えなかったけれど、後々考えると、とても怖いことだった」と振り返る。

 石井大和さん(13)はランナーに選ばれ「成長する中で、震災の大きさを知ることになった」とし「被災者を勇気づけられるように頑張りたい」と力を込めた。「震災当時、妊婦だった母親を病院に運んでくれた方もいた」と語る伊藤百々寧さんも「あの時、お世話になった方々に恩返ししたい」と話した。

 常世田さんは、被災地の海辺を駆け抜ける「飯岡しおさいマラソン大会」のボランティア活動にも参加した。「今度は自分が走ることで、飯岡のことを知ってもらい、多くの方に訪れてもらいたい」と語った。

 グループランナーには、震災当時に同校へ通っていた若者らが設立した団体「iii(トリプルアイ)プロジェクト」代表の大木沙織さん(24)、副代表の渡辺和夏子さん(24)も参加する。震災の記憶継承などに取り組んできた大木さんは「在校生と走れることを楽しみにしている。若いパワーで地域を元気づけたい」と意気込んだ。


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