2020夏季千葉県高等学校野球大会 あの瞬間を捉えた写真も多数

道の駅 「むつざわ つどいの郷」 「防災」で存在感 携帯充電、シャワーも 台風時被災住民支援

自立した電力供給システムで、台風15号上陸後に防災拠点として効果を発揮した道の駅「むつざわ つどいの郷」=11月8日、睦沢町
自立した電力供給システムで、台風15号上陸後に防災拠点として効果を発揮した道の駅「むつざわ つどいの郷」=11月8日、睦沢町
台風15号で一帯が停電する中、道の駅「むつざわ つどいの郷」で、無料開放されたシャワーに並ぶ住民ら=9月10日、睦沢町(画像の一部をモザイク加工しています、CHIBAむつざわエナジー提供)
台風15号で一帯が停電する中、道の駅「むつざわ つどいの郷」で、無料開放されたシャワーに並ぶ住民ら=9月10日、睦沢町(画像の一部をモザイク加工しています、CHIBAむつざわエナジー提供)
道の駅「むつざわ つどいの郷」に設置された地元で産出される天然ガスを活用した自家発電機
道の駅「むつざわ つどいの郷」に設置された地元で産出される天然ガスを活用した自家発電機

 ドライブ中に休憩したり、特産品を買ったりできる道路沿いの無料休憩施設「道の駅」。近年は、地域住民や観光客でにぎわう場所として海外にも知られており、地元経済の振興や雇用創出に各地で存在感を増す。千葉県内の道の駅には、台風15号による県内の大規模停電において、災害に備えた特性を発揮して地域に貢献した施設もある。

 台風15号で大規模停電が発生した9月9日の夜。一帯が暗闇に包まれる中、睦沢町の道の駅「むつざわ つどいの郷」と隣接する住宅エリアは、照明が煌々(こうこう)とついていた。

 「非常用ろうそくを何本使っても字が読めなくて不安でした。明かりがあるだけでほっとしました」。近くに住む安藤緑さん(72)は自宅が4日間停電。冷房が効いた明るい道の駅にとどまり、携帯電話も充電できた。併設温泉施設のシャワーが2日間無料開放され、町内外の延べ800人以上が利用した。

 つどいの郷は、人口7千人の町が、移住促進と住民の健康づくりのため整備した。2万平方メートルの敷地に農産品の直売所や天然温泉を備え、隣接地に賃貸住宅33戸を併設した全国でも珍しい道の駅だ。キッズコーナーがあり、交流施設ではヨガ教室などのイベントも。「おしゃれで明るい雰囲気。子どもを遊ばせながらゆっくり過ごせる」(茂原市の20代女性)と来訪者にも好評だ。

 9月1日のオープン直後、台風襲来で防災拠点に一変する。地元産出の天然ガスや太陽光による自家発電、自前で敷いた地中電線など最新鋭システムにより電力供給を確保。停電地域の住民らがスマートフォン充電などのため次々と訪れた。

 原点は、2011年の東日本大震災だ。沿岸部が津波で被災したのを教訓に、後方支援の拠点として防災機能を重視。町と民間企業が出資する新電力会社「CHIBAむつざわエナジー」が発電システムを手掛けた。

 「天然ガスなどのエネルギーを地産地消する仕組みが早速効果を発揮した」と同社担当者。首都直下地震など次の災害も見据え、システムの運用性向上やスタッフの習熟がこれからの課題だ。

 つどいの郷の運営会社取締役、黒水健さん(47)は「道の駅は、防災や子育て支援などさまざまな役割を担う地域の拠点。今後も貢献していきたい」と力を込めた。

◆ 道の駅 ドライバーの休憩や情報提供のため、国道沿いなどに設置されている施設。市町村からの申請を受け国土交通省が登録する。駐車場やトイレを24時間無料で利用できることや、道路・地域に関する情報を提供していることが登録要件。全施設の5割超は民間企業が運営を受託している。そのほか第三セクターが3割超、市町村が1割など。


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