2019年10月6日 05:00 | 有料記事

イグ・ノーベル賞で受賞したトロフィーなどを前に、研究で突き止めた5歳児の唾液量と同じ500ミリリットルのペットボトルを手に取る渡部教授=浦安市の明海大
人々を笑わせ、考えさせる研究に贈られる「イグ・ノーベル賞」の化学賞に明海大(浦安市)の渡部茂教授が輝いた。日本人13年連続の栄冠となった研究テーマは「よだれ」。5歳児が一日に出す唾液の量はペットボトルと同じ量の500ミリリットルであることを突き止めた。そのユニークな実験方法と研究に至る経緯を聞いた。(市川支局・町香菜美)
小児歯科医でもある渡部教授。4年もの歳月を費やし、1995年に論文として発表した。
実験方法が「笑い」を誘う。白飯やリンゴ、クッキーなど6種類の食品を用意。5歳児30人に食べ物をかんで吐き出す実験を繰り返してもらい、食事以外の時間と合わせて「一日に計500ミリリットル」という分泌量の推計値を得た。飲み込んでしまう子どもも数知れず、複雑な回収率の計算の末に結論にたどり着いた。
歯科医が少なかった時代、子どもの虫歯を減らそうと小児歯科医の道に進んだ。岐阜や北海道の大学で診断と研究を重ね、カナダにも留学。唾液を研究し「唾液は、食事で発生する酸から ・・・
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