姉、弟への殺意否認 弁護側は「正当防衛」 酒々井遺体切断 千葉地裁で初公判

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 酒々井町上本佐倉1の住宅で2016年、この家に住む老人福祉施設職員、竹内諒さん=当時(21)=の切断遺体が見つかった事件で、殺人と死体損壊・遺棄、電子計算機使用詐欺の罪に問われた姉の竹内愛美被告(26)=同所=の裁判員裁判初公判が13日、千葉地裁(高木順子裁判長)で開かれ、竹内被告は「殺したいという殺意はありませんでした」と起訴内容を一部否認した。弁護側は「正当防衛が成立する」とし、殺人罪については無罪を主張した。

 検察側の冒頭陳述によると、14年に父親が死亡し、被告と被害者の2人暮らしに。父親の保険金や生活態度などを巡り、互いに不満を知人らに漏らしていたとし「関係は良好ではなく、トラブルの火種があった」と指摘した。

 検察側は「被告が殺傷能力の高い刃物で被害者を攻撃し、命を脅かす危険な行為だったのは明白。犯行後に大量の出血を見ても救命行為をせずに死を容認した」と批判。正当防衛についても「被告は顕著な傷害を負っていない。不意を突くなどして反撃のいとまを与えず殺害した」と成立しないとした。

 一方、弁護側は「不平不満はあっても、被害者を一番かわいがっていた。火種まではなかった」と反論。「激高した被害者が室内にあった包丁を持って蹴るなどしたため、身を守るために床にあった包丁を手に取った。被害者が向かってきたため包丁が左太ももに刺さった」と主張した。

 上下青色のジャージー姿で出廷していた竹内被告は、弁護人が事件について説明する場面で、顔を赤らめ鼻をすするしぐさを見せた。

 起訴状などによると、竹内被告は16年8月31日、自宅で弟の諒さんを包丁で刺すなどして殺害、翌9月12日までの間に遺体を切断し、冷蔵庫内に隠すなどしたとしている。また、諒さん名義のクレジットカードを使い、同9月6~7日に4回にわたり、フリーマーケットアプリ「メルカリ」に出品されたブラウスなど4点(計3447円)を購入して支払いを免れたとしている。

 千葉地検は16年10月から約3カ月間、鑑定留置を行い、刑事責任を問えると判断した。