卵子凍結助成終了へ 保存は順大で継続 浦安市

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 浦安市が少子化対策として順天堂大浦安病院と共同で進めている、卵子の凍結保存研究支援のための公費助成を終了する方針を固めたことが6日、市関係者や病院への取材で分かった。

 全国初として注目を集めた公費助成は、松崎秀樹・前市長が2015年2月に方針表明。当初、17年度までの3年間の予定で始まったが、卵子凍結を行政が支援する是非などを巡り議論を呼んだ。同病院では凍結を既にした人や検討中の人がおり、市や病院には丁寧な対応が求められそうだ。

 研究は、市が同病院に補助金を出し、卵子凍結の費用50万円程度が、保険適用と同等の自己負担約3割で済む枠組み。市内に住む採卵時20~34歳の女性が対象で、加齢による不妊を避けるなどの目的が想定されている。凍結から3年間の保存費用は無償。

 公費助成終了後は、同病院は費用を全額自己負担として凍結保存を続ける予定。内田悦嗣市長は取材に「3年間の事業なので終了する。凍結保存した人へのフォローを検討する」と述べた。

 同病院によると、研究ではこれまでに50人以上が説明会に参加し、30代を中心に29人が凍結保存した。29人の保存理由は、仕事の都合などによる本人の計画が14人、パートナー側の事情が6人、卵巣機能低下の恐れがある病気などが9人だった。保存卵子の使用例はまだない。3月も説明会開催を予定している。

 研究を進める同病院の菊地盤医師(49)は「卵子の凍結保存を積極的に推奨するわけではないが、困っている女性に選択肢を与えたい」と話す。

 浦安市の公費助成を巡っては「税金を使うべきではない」「晩婚化を助長する」などの批判もあった。同市の助成開始後、滋賀県や京都府などではがん患者を対象とした卵子や精子の凍結保存の費用助成を始めた。