2024年2月23日 05:00 | 有料記事

福祉施設利用者の食事の介助をする男性=千葉県内
千葉県内の障害者向け福祉施設に介護職員として勤務する男性(25)には、軽度の知的障害がある。中学高校時代に非行を繰り返し、16歳の時に窃盗未遂事件などを起こして逮捕された。それから福祉支援を受けて現在の仕事に就いた男性は施設の戦力となるまでに成長した。
「(男性の名前)君が一番良い」。男性から食事の介助を受けていた、施設で暮らす利用者の男性が笑顔で語る。施設の男性部長(60)は「なかなか気難しい方なんです。男性が褒めるなんて」と感心した様子だった。
介護職員の男性は小学校入学後に教員からの指摘を受け、軽度の知的障害があることが判明。コミュニケーションや勉強が苦手であまり友達ができず、特別支援学校の中等部に入ると、同級生や学校の先輩数人と夜遊びやバイクで無免許運転をするようになった。
「ばれたら怖いという思いはあった」。だが、仲間外れにされるのが嫌で、万引などの不良行為を繰り返した。母親にも知的障害があ ・・・
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