房総通リズム春の観光特集2024

プール熱季節外れの流行 千葉県内、初の警報発令 千葉大石和田教授 免疫低下や人流増影響か

県内のプール熱の定点当たり患者報告数の推移(県提供)
県内のプール熱の定点当たり患者報告数の推移(県提供)
千葉大・石和田稔彦教授
千葉大・石和田稔彦教授

 千葉県内で咽頭結膜熱(プール熱)の感染拡大が顕著になっている。県は定点医療機関からの平均報告数が3・89人となり、国が定める基準値(3・0人)を上回ったため、警報を発令。現行の感染症法が施行された1999年以降で初めて。千葉大学真菌医学研究センターの石和田稔彦教授は、新型コロナ禍で他の感染症の流行が抑えられ、子どもたちの免疫が低下したことやコロナの5類移行に伴い人流が活発化していることなどが影響していると分析している。

 県衛生研究所によると、プール熱はアデノウイルスを原因とする急性感染症。発熱や喉の痛み、結膜炎の症状を発し、特に小児に多い病気という。

 例年は6月頃から徐々に流行し始め、いわゆるプールシーズンの7~8月頃ピークになることが多い。プールでの接触やタオルの共用で感染することがあるため、プール熱と呼ばれる。

 だが、今年は6、7月の流行期が過ぎて一時減少したものの、8月下旬から再び増え始めた。10月に入っても歯止めがかからず、県が今月15日に発表した6~12日の1週間の平均報告数は3・89人で前週比約1・5倍(1・39人増)に急増。昨シーズンまでで最多だった2011年の1・52人を大きく上回った。

 総数494人のうち、10歳未満が477人を占めた。16保健所別では船橋市が最も多く13・2人。柏市が8・9人、習志野が5・2人と続き、県西部を中心に流行が拡大している。

 例年にない時期に流行した背景を石和田氏は「小児に多いヘルパンギーナやRSウイルスが夏場に流行した影響を受けた可能性がある」と分析。他に秋以降も気温が高かったことや人流の活発化などさまざまな要素が重なったことが、季節外れの流行につながったと推定した。

 感染予防に向け、アルコール消毒は効きにくいとした上で「外出後は手洗いやうがいをして、しっかりと休養を」とアドバイス。さらに感染を広げない対策も必要とし「体調が悪いときは保育園や幼稚園を休ませることなどで、爆発的な流行は抑えられる」と指摘した。


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