密集住宅街、解消遠く 浦安、多額の住民負担ネック 【房総の記憶 関東大震災100年】

車が通れない細い路地に、木造住宅が密集して並ぶ=浦安市猫実3丁目
車が通れない細い路地に、木造住宅が密集して並ぶ=浦安市猫実3丁目

 木造住宅が多い国内で、震災時に大規模火災をいかに防ぐかは大きな課題。100年前の関東大震災では、犠牲者約10万5千人のおよそ9割が火災による死亡だった。1995年の阪神・淡路大震災で神戸市長田区は住宅火災が同時多発的に発生し、一面が焼け野原になった地域もある。同区は地震で大規模火災が発生する恐れがあり、住民に避難が難しくなる「危険な密集市街地」とされる。千葉県内でも、浦安市の一角が同市街地とされ、市は危険の解消に努めるが、多額の住民負担がネックになり道のりは厳しい。

 東京メトロ東西線浦安駅近くの浦安市堀江・猫実元町中央地区(35ヘクタール)。木造住宅が軒を ・・・

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