行政出向、多彩な提案 独自視点でサービス改善 【コロナの先へ 成田空港 現場の今】(下)

接遇研修の内容について話し合うANAグループ客室乗務員の穀野さん(左)と竹内さん(中央)=成田市役所
接遇研修の内容について話し合うANAグループ客室乗務員の穀野さん(左)と竹内さん(中央)=成田市役所
ANAグループから出向した職員による提案で設置された車いすなどの案内板
ANAグループから出向した職員による提案で設置された車いすなどの案内板

 世界各国が厳しい水際措置を課した新型コロナウイルス禍。成田空港は長期間旅客が激減し、行政や他業種の企業などへ出向する航空スタッフが増えた。航空会社側にとっては雇用維持の苦肉の策だったが、多種多様な人に接する航空スタッフならではのアイデアで行政の“盲点”をカバーし、市民サービスが改善されたケースもあった。

 ANAは2021年度から2年間、成田市役所に延べ14人のスタッフを送り出した。コロナ禍以前から航空業界の持つ高い接客スキルなどを施策に生かすため、ANAと人事交流を検討してきたという市は歓迎。同グループ社員を1年間の任期付き職員という形で受け入れることになった。

◆経験を取り入れ

 地上係員の経験が長いANA成田エアポートサービスの唐沢由利加さん(33)は21年度の1年間、同市に出向した。秘書課に配属され「お客様への親切さや効率性など空港での経験を取り入れられそうなことにいくつか気付いた」。

 同市には業務改善の提案制度があり、唐沢さんは応募。1階総合案内所に車いすとベビーカーの貸出案内板を設置するよう提案し、採用された。「空港には専用カウンターがあるが、市役所では死角に車いすが置い ・・・

【残り 822文字】



  • Xでポストする
  • LINEで送る