「房総オリーヴ」誕生 4年越し初の搾油 睦沢、新たな特産品誕生に期待

地元で収穫したオリーブの実を搾油機に投入する金子社長=睦沢町
地元で収穫したオリーブの実を搾油機に投入する金子社長=睦沢町

 睦沢町など長生地域でオリーブ栽培に取り組んでいる「房総オリーヴ」(金子健一社長)が今年、初のオリーブオイルの搾油にこぎ着けた。2017年春に植栽を始めてから4年半。コロナ禍も乗り越え、ようやくオイルを精製する量の収穫ができ、金子社長は「やっと一歩目。まだまだこれから」と先を見据える。新たな特産品の誕生に町の期待も高まっている。

 道の駅むつざわつどいの郷の「オリーブの森」に昨年、導入した最新鋭の搾油機が初めて稼働。金子社長が地元産の実を投入し、約1時間後に油が搾り出された。早速、詰め掛けた関係者と料理に使って試食し、喜びを分かち合った。

 オリーブは兼業できる農作物で、地域の活性化を目指そうと睦沢町と長生村の耕作放棄地で栽培。初年度に植えた木が昨年、実をつけたが量が少なかった。搾油機も新型コロナの影響でイタリアからの輸入や、使い方を指導する技術者の来日が遅れていた。

 今年は同町川島地区で約50キロを収穫。「なんとしてもオイルを商品化したい」と、香川県から200キロを購入し、合わせて約18リットルを搾油した。

 油はろ過して瓶詰めし、近日中につどいの郷で販売する。価格は1本4千円(165グラム)。100本用意するが、既に問い合わせも多く、早々に完売しそうだ。

 金子社長は「もっと収穫量を増やして(香川産との)ブレンドの割合を高めていきたい」と次の目標を掲げる。祝福に訪れた田中憲一睦沢町長は「待ち望んでいた商品化。とてもうれしい」と新たな町の特産品誕生を喜んだ。

 栽培は着実に広がっていて、生育も順調。同社は立ち上げから10年後の黒字化を目指して活動を進めている。


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