絶滅危惧の甲虫発見 少年時代から40年追い続けた但木さん アカマダラハナムグリ、県農業大学校で展示へ 千葉・山武

山武市内で見つかったアカマダラハナムグリ
山武市内で見つかったアカマダラハナムグリ

 絶滅危惧種の甲虫「アカマダラハナムグリ」が、千葉県山武市内で見つかっていたことが、関係者への取材で分かった。猛きん類の巣などで成長することが多い種で、専門家によると、生物多様性の証しとも言えるという。発見者は市内の昆虫愛好家の但木賢亮さん(44)。少年時代に図鑑で知って以来追い続けてきたといい実に40年越しのご対面。母校の県立農業大学校(東金市)で展示も予定する。

 アカマダラハナムグリは日本のレッドデータブックで「絶滅危惧I類」に指定されているコガネムシ科の昆虫。オレンジ色の下地に黒いまだら模様が特徴だ。県内の学術的な報告例はこの半世紀で10件しかなく、山武市内では初記録。但木さんは昨年8月、日課の昆虫採集で自宅近くの空き地に立ち寄った際に「アキニレ」の幹で樹液を吸っているのを偶然に採集した。

 幼少期から昆虫が大好きだった但木さんにとってアカマダラハナムグリは図鑑で独特の模様を目にしてから、ずっと心引かれる存在だった。生体を見つけたのは初めてで、「最初はうれしいというよりも飛び上がってしまった」と当時の驚きと感動を振り返る。

 但木さんは、高校の恩師で昆虫の生態に詳しい県立農業大学校の清水敏夫准教授に快挙を報告した。清水准教授によると、アカマダラハナムグリは鳥の巣でヒナの食べ残しなどを餌に幼虫時代を過ごす。近年、数が減っている猛きん類「オオタカ」や「サシバ」などと共生することも多く、猛きん類の存在が推測できる。また、猛きん類の営巣に欠かせない小動物もいることになり、生物多様性の指標にもなり得る。

 見つかったアカマダラハナムグリは現在、清水准教授が大切に育てている。身近で貴重な環境を知ってもらおうと、但木さんの母校でもある同校の直売所などで展示する。予定は28日午前10~12時と、8月11、25日の午後1時~3時半。問い合わせは同校(電話)0475(52)5121。


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