斎場が会場を提供 地元有志が代わりの成人式開く 東金 【各地で新成人の門出祝う】

僧侶も登壇し新成人の門出にエールを送った
僧侶も登壇し新成人の門出にエールを送った
この日のために特注し新成人にプレゼントした記念品の絵馬
この日のために特注し新成人にプレゼントした記念品の絵馬
願成就寺の御朱印帳を作る大阪府のメーカーに地元産のスギを材料に「疫病退散」の絵馬を特注。それを記念品で配られ、会場前でポーズを決める新成人=10日、東金市
願成就寺の御朱印帳を作る大阪府のメーカーに地元産のスギを材料に「疫病退散」の絵馬を特注。それを記念品で配られ、会場前でポーズを決める新成人=10日、東金市

 新型コロナウイルスの感染拡大で成人式の式典が中止になった東金市で、新成人に晴れの舞台を用意してあげようと、地元有志が10日、同市道庭の斎場「セレモニーホール東金」を会場にささやかな式典を開いた。参加したのは地元の東金東中学校区の17人。この日のために仕立てた和服やスーツでめかし込み、旧交を温めた。

 同斎場は新型コロナ禍でも葬儀を運営してきており、感染予防に十分な経験があることから、地元の要望を受け会場提供を決断。一肌脱いだホール運営会社の宮川えい子専務はちょうど自身の孫、陸人さん(20)も新成人だといい「髪のセットや着付けの予約があり、彼らには今日のこの日しかない。葬儀の予定もなかったので」と話す。間を大きく空けたいすの配置や消毒、検温、換気など感染対策に万全を期した。

 新成人らは開始一時間前から集まり始め、記念写真を撮ったり昔話に花を咲かせたりと楽しい時間を共有した。式典では近くの寺「願成就寺」の小川正展上人が疫病退散を兼ね講話。仏教で克服すべき三つの煩悩「貪・●・痴(とん・じん・ち)」の「三毒」をテーマに「人に尽くし、許し、感謝の言葉を口にする心がけで人生を輝かせられる」とアドバイスを送った。

 市の式典で実行委員を務める中村美桜さん(20)は「動画を準備したりしていたので式典の中止は残念だったが、代わりにここで中学の同級生にも会えた。本当に幸せでありがたい」と大喜び。企画に関わった遠山貴憲さん(32)は「10年前に実行委員をやり成人式への思いは人一倍。式典中止はふびんだったが、こうして新成人の笑顔を見られてよかった」と目を細めた。

※●は目に眞


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