休園経て安心の運営へ 最大規模の新エリア開業 ディズニーランド 【回顧2020年取材メモから】

新エリアの美女と野獣の城の前で写真撮影をする来園者=9月28日、浦安市の東京ディズニーランド
新エリアの美女と野獣の城の前で写真撮影をする来園者=9月28日、浦安市の東京ディズニーランド

 映画のような世界観、一度は耳にしたことがあるBGM…。9月、映画「美女と野獣」などをテーマにした東京ディズニーランド(TDL)の大規模開発エリアが開業。新型コロナウイルス禍で約5カ月遅れの披露となったが、TDL史上最大規模の開発エリアがお目見えした。

 開発エリアは約4万7千平方メートルに及び、投資額は約750億円に上る。目玉となるアトラクションは、高さ約30メートルの城内にある「美女と野獣“魔法のものがたり”」。カップに乗って映画の名シーンを巡り、スクリーンの中の世界を楽しめる。

 当初は4月15日にオープン予定だった。新型コロナは「夢の国」にも猛威を振るい、TDLなども約4カ月間の臨時休園を余儀なくされた。感染対策を講じた上での施設運営が安定してきたとして「新エリア」も9月に開業することが発表された。

 新エリア開業に当たり、運営するオリエンタルランド社は入場する来園者の集中を避けるため、新アトラクションなどにはアプリを使った抽選方式を採用。新たな感染対策を講じてついに開業の運びとなった当日、取材ノートは来園者の喜びの声でいっぱいになった。

 新たなパークのお披露目に際し、新エリアに携わった従業員に話を聞く機会があった。アトラクションの乗り心地が良い座席を追求した人、安全に買い物ができるようレジの高さなどを調整した人…。華やかなパークの裏側にある、熱い思いに触れた。その中で多く聞かれたのは「早くゲストに体験してもらいたい」との声だった。

 コロナ禍ではエンターテインメント性だけでなく、安全で安心であることがさらに求められている。ある従業員は「ゲストの期待を裏切らない、また来たいと思ってもらえる運営をしていきたい」と力を込めていた。

 異例の状況の中で幕開けとなった新エリア。一方で、さまざまな人の思いを聞くこともできた。さらなる魅力が加わったパークは、新しい運営方法の中で「夢の国」を守り、来園者を楽しませようとしている。来園者もまた、「安心」を創る一員となってほしい。取材の中でそう感じた。

(市川支局 町香菜美)


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