感謝込め親へ花束 新型コロナで1週間遅れの卒業式 館山・九重小

ストックの花束を父親に渡す卒業生=24日、館山市立九重小学校
ストックの花束を父親に渡す卒業生=24日、館山市立九重小学校

 新型コロナウイルス感染予防のため臨時休校が続いていた館山市立の小学校で24日、1週間遅れの卒業式が開かれた。いまだに感染者が確認されていない同市は、国の専門家会議での提言を受け、式に保護者も参加できるよう対応を緩和。卒業生が7人と少ない市立九重小学校(児童64人)では、マスクを外した子どもたちが名産のストックの花束を握りしめ、感謝の思いとともに親に手渡した。

 同市では政府の要請を受けて3日から春休み前の24日まで、14校全ての小中学校を臨時休校にした。卒業式も当初は卒業生と教職員のみで行う予定だったが、19日に開かれた国の専門家会議の提言を受けて方針を変更。急きょ保護者の参加を認めた。

 卒業式前には、本年度の市内小中学校の卒業生約700人に対し「卒業する喜びと家族へ感謝の気持ちを伝えて」と、JA安房から名産のストック1450本が贈られた。九重小では、卒業生7人が6年間の思い出や中学校生活の抱負を述べた後、後方で見守っていた親に花束を手渡した。

 卒業生の藤本ゆいさん(12)は「お父さんとお母さんのおかげでこの日を迎えられた。一緒に参加できることになってうれしい」と笑顔。娘の晴れ舞台を見守った母の里沙さん(41)は「当初は式に出られず、外にテントを張ってモニターで見る予定だったので、この場にいられるだけで感謝。花束もうれしかった」と感激した様子だった。

 昨秋の房総半島台風の際にも3日間休校となった同校。吉田慎一郎校長は「子どもたちにとってかわいそうな日もあったが、人生の節目である卒業式をこうした形で行うことができて良かった」と安堵(あんど)の表情を浮かべていた。


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