東葛地域にフードバンク 困窮家庭へ食材支援 6市の子ども食堂

倉庫内に並ぶ玄米や調味料などの食品=流山市
倉庫内に並ぶ玄米や調味料などの食品=流山市

 東葛地域6市の子ども食堂が協力し、生活困窮者を支援する「とうかつ草の根フードバンク」(梅沢一雄代表)を設立した。寄せられた食品をバンクの倉庫に保管。各市のネットワークを通し必要な家庭に提供する。困難を抱える家庭の孤立を防ぐのが狙いで、各食堂が利用者との関係を築くきっかけにしたい考えだ。

 子ども食堂は松戸、柏、流山、野田、我孫子、鎌ケ谷6市に計約50カ所あり、各市の食堂同士のネットワークを通し情報交換や食品の分かち合いをしてきた。

 新たな取り組みの背景には千葉市のフードバンクから食品の提供を受ける際、往復の時間や輸送費がネックだったことなどがある。

 食堂を利用する生活困窮家庭に食品を提供しようとしても、限られたスタッフで運営する個別の食堂では対応に限界があった。子ども食堂のネットワークがフードバンクを設けるのは全国でも珍しいという。

 バンクの立ち上げに欠かせない倉庫は、流山市内の梅沢代表宅の古い倉庫を借り確保できた。有志約20人が片付けをして改修し昨年11月に立ち上げた。改修に約120万円かかったが、松戸市内の篤志家から100万円の寄付を得られた。

 現在、倉庫の床や棚には玄米やカレーのレトルトパックなどの食材、調味料などのほか、埼玉県三郷市の元そば店から寄付された保冷庫に白米が置かれる。

 量販店や企業、個人などから寄せられるこれらの食品は、子ども食堂の各運営者の判断で分けることにした。日々の活動を通し民生委員とのつながりなど地元の実情に明るいためだ。

 バンク事務局長で松戸市の「こがねはら子ども食堂」で食事や学習支援に携わる高橋亮さん(66)は「子ども食堂は各地でインフラとして定着しつつある。利用する親子と信頼関係を築くことで、貧困に気付くきっかけになれば。食堂側は運営で精いっぱいだが、思いがあれば可能性を広げられる」と強調する。

 フードバンクは、安全に食べられるのに賞味期限が近く企業が販売しない食品や家庭で余った食品などを寄付してもらい、福祉施設や生活困窮者に無償で提供する仕組み。子どもの貧困対策や、食べ物が無駄に捨てられる食品ロスの対策としても注目されている。

 とうかつ草の根フードバンクの問い合わせは高橋さん(電話)090(2733)0555。


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