塾、習い事の費用補助 子どもの貧困対策 個人寄付金原資に 千葉市

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 子どもの貧困対策として、千葉市は10日、学習塾や習い事など民間の教育サービスの費用を補助する「学校外教育バウチャー事業」を8月から始めると発表した。小学校高学年の児童に月額1万円相当のクーポン券を提供する。同事業は公金を使わず、個人から寄付された約4千万円を原資に3年間の実施を予定。市によると、寄付金のみで同様の事業を行うのは全国的にも珍しいという。

 同日の定例会見で熊谷俊人市長は「放課後の学習機会の差が学力の格差につながっている。貧困の連鎖を絶つためにも、できるだけ早い段階で教育の格差をなくす必要がある」と事業の意義を強調した。

 補助の対象になる教育サービスは学習塾や家庭教師に、書道やピアノなどの文化・スポーツ活動も加えた。学力アップにつながる教育機会の均等化を図るとともに、勉強以外の得意分野を伸ばせるチャンスを拡大することで、市こども家庭支援課は「子どもたちの自己肯定感の向上や生活習慣の改善が期待でき、将来的な自立へと導ける」と趣旨を説明した。

 対象になる児童は、市内在住の一人親家庭で生活保護受給世帯の小学5・6年生。各学年45人ずつを想定している。同サービスの確認や登録、クーポン券の発行などは、公募で選定した公益社団法人「チャンス・フォー・チルドレン」(東京都江東区)に委託する。

 原資の約4千万円は「一人親の支援に使ってほしい」と市内の高齢男性が寄付した。市は4年目以降も継続するために、市民や企業などからの寄付を募集。熊谷市長は「短期的に効果が出るわけではないが、家庭の格差を埋めていく事業。理解を広げ協力を求めていく」と述べた。

 同課は5月下旬に対象となる世帯に事業を通知。7月5日が申し込み締め切りで、8月から事業を始める。