往年の「国鉄色」 朱とクリームに ファン出資、大多喜駅で撮影会 いすみ鉄道

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車体の傷みを補修後、朱色とクリーム色のツートンに塗装したキハ52(右)=15日、大多喜駅
車体の傷みを補修後、朱色とクリーム色のツートンに塗装したキハ52(右)=15日、大多喜駅

 いすみ鉄道(大多喜町)の人気レトロ車両「キハ52」(1965年製)が、旧国鉄で使用されていた朱色とクリーム色に“お色直し”された。費用は前社長の鳥塚亮さん(58)がクラウドファンディングで調達。15日に大多喜駅でお披露目写真撮影会があり、出資した鉄道ファンらが往年の輝きを取り戻した姿をカメラに収めた。

 同車両は2010年に観光列車としてJR西日本から購入。14年に同鉄道前身の国鉄木原線で走っていた赤い「たらこ色」に塗り替えた。近年、塗装が傷んできたが、経営が苦しい同鉄道には直す余裕はなかった。

 そこで鳥塚さんが社長は退任していたが、今年1月にクラウドファンディングを開始。2カ月で目標の500万円を大幅に上回る約1千万円が全国各地の約800人から集まった。同車両誕生当時と同じ朱色とクリーム色の国鉄一般色への要望が多く、5月13日から約1カ月掛けてさびを落として、車体の穴をふさぐなどの作業をして仕上げた。

 お披露目には150人を招待。あいにくの雨模様で、参加者は整備工場の中からカメラを構えた。「ローカル線が乗車賃だけで存続していくのは難しい」とITを活用した資金調達に理解を示す市川市の水澤一成さん(48)は「懐かしい姿になって良かった」と満足顔。長男で小学校5年の樟成君(10)は「一番最初にぴかぴかの姿が見れた」とうれしそうに話した。

 同鉄道の古竹孝一社長(47)は「皆さんのおかげできれいになった。今後もキハを維持していければ」と感謝していた。同車両は土休日の急行ダイヤで運行される。