おしゃれつえ口コミで評判 船橋の専門店「素敵屋AlooK」 飾りをちりばめ狙うイメチェン

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一つ一つこだわったオリジナルステッキを手に取る小倉さん=船橋市市場4の「素敵屋Alook」
一つ一つこだわったオリジナルステッキを手に取る小倉さん=船橋市市場4の「素敵屋Alook」

 「華やかでおしゃれな『つえ』が見つからない」「それなら自分で作って、たくさんの人にも使ってもらおう」。2005年につえ専門店「素敵屋Alook(あるく)」(船橋市市場4)を創業した小倉恵美子さん(60)は、ログハウス風の小さな店舗に、ビーズやリボンをあしらったデコレーション・ステッキ100本以上を所狭しと並べる。評判は口コミで広がり、装飾つえを求めて全国から客が集まるように。小倉さんは「つえのイメージが明るくなり、おしゃれアイテムとして使われるようになってほしい」と笑顔で話す。

(社会部・町香菜美)

 花柄にビーズにリボン…。透明なつえの中にちりばめられた飾りはまるで宝石箱のよう。自慢の店舗はわずか1坪ほどだが、小さなスペースに夢を詰め込んだ。

 創業のきっかけは母親へのプレゼント探し。75歳の時に足を悪くし、おしゃれなつえを贈ろうと店を探し回ったが、イメージしたつえは見つからなかった。懸命に探すと海外のサイトで、モールを巻き付けたり、リボンを飾ったりするつえが目に入った。「何これ」。驚きと同時につえをデコレーションする時代が来る予感がした。「売っていないのなら自分で作ろう」と中身の飾りはデザインして作り、パーツは外注して製作する素敵屋が2005年に誕生した。

 当初は店舗を持たず、ネットのみで販売。口コミで広まり、現在は「実物を見たい」と北海道など全国から客が集まるように。自宅1階の駐車スペースを利用して店舗を設置したのは、創業から7年後だった。

 扱うつえはオリジナルスケルトンステッキ(2万円から)など。透明のステッキに、中身の装飾は入れ替え可能。「お出かけや冠婚葬祭に合わせて変えられる。世界で唯一の装飾ステッキ」(小倉さん)という。

 強度にもこだわった。車のヘッドライトにも使われるポリカーボネート樹脂製で、折れにくい素材。つえ先を大きくして、しっかりとしたバランスを生み出した。

 中には気に入って何本も購入する客も。「コンサートで取った銀テープを入れてほしい」「飼っている鳥のイメージに」などさまざまな要望に応じる。細やかな気配りも忘れず、つえを入れる袋を手作りし、ステッキホルダーも用意した。

 客からは「自慢したくなる」「出掛けたくなる」と喜びの声が届く。ある女性は、娘に「つえをついて学校に来ないで。友達にからかわれた」と言われ悲しい思いをした。華やかなつえを手にし、「娘に『こんなきれいなつえがあるんだ』と言われ、堂々とつえを使えるようになった」と感謝された。

 小倉さんが目指すのは、つえに対するイメージを変えること。「つえというと介護のイメージが強くなってしまう」と感じ、目が悪い人が眼鏡を掛けるように、気軽につえを持ってほしいと願う。思いは「洋服売り場に並ぶくらい、ファッション性のあるアイテムにしたい」。店舗を訪れた客が一人また一人と笑顔になって帰っていくたび、小倉さんの夢が少しずつかなっていく。