郡ダムで水上スキーを 大会誘致し地域活性化へ、連盟と市が実証実験 君津 【地方発ワイド】

水上スキーを誘致して地域活性化につなげようと、市と全日本学生水上スキー連盟が実証実験を行った=6日、君津市の郡ダム
水上スキーを誘致して地域活性化につなげようと、市と全日本学生水上スキー連盟が実証実験を行った=6日、君津市の郡ダム
実証実験の中継を興味深そうに見る来場者
実証実験の中継を興味深そうに見る来場者

 君津市郡(こおり)の郡ダムの湖面を活用し、水上スキーの大会や合宿を誘致しようとする取り組みが続いている。全日本学生水上スキー連盟と君津市が6日、現地で4回目となる実証実験を行い、大会運営の体制などを検証した。水上スキーによる地域活性化を目指している。

(かずさ支局長・武内博志)

 大学の水上スキー部が加盟する同連盟によると、関東には専用の水面がなく、大会の開催や練習場の確保に苦労していた。良い場所がないか東京近郊の湖やダムを調べたところ、最適な場所として郡ダムを発見。連盟が2014年度に市などに活用を提案した。
試合に適した湖面

 実際に競技ができるか確認しようと、連盟と市はダムを管理する県の許可を得て、16年2月と17年11月、昨年11月に実証実験を行った。他の船舶が入らず競技が中断しない上、岸辺の形状で引き波が消えやすいため、「試合に適したダム」と分かった。ダムの水は工業用水として市内の製鉄所などで使われているが、水質への影響は認められなかったという。

 4回目の今回の実証実験は、昨年約2千人が参加した春のウオーキングイベントと同時開催。大会時の運営体制を検証したほか、会場に設置したモニターとドローンでスキーヤーの滑りを来場者に見てもらった。

 連盟の鶴木三郎さん(41)=慶応大水上スキー部監督=は「郡ダムで水上スキーをさせてもらいたい」とアピール。学生たちは競技のルールを説明した。

◆商議所も市に要望

 水上スキーの愛好者は約30万人といわれ、連盟は、大会を開催すれば来場者の食事や宿泊で経済効果が見込めると指摘。同ダムは成田、羽田空港に近い利点があり、世界大会の誘致も可能と展望する。

 「子ども向けの水上スキー教室も開きたい。君津といえば水上スキーと言われるようにしたい」と鶴木さん。慶応大生らはダム周辺の地域行事にも参加しており、地元住民と交流する学生スポーツの新たな形をつくろうと意気込む。

 水上スキー大会の誘致は君津商議所も市に要望しており、周囲の期待は小さくない。誘致実現に向け石井宏子市長は「県と市で湖面の活用に向けた取り決めやルールを作りたい。地域活性化につなげたい」と説明する。

 同ダムを管理する県企業局工業用水部は「地域振興に向けてどういう利用方法が考えられるのか市の整理が必要。市から提案を受ければ県として検討する」としている。

◇水上スキー スキー板を着けた競技者がモーターボートに引かれて水上を滑るスポーツ。ジグザグにブイを回るスラローム、回転技などを見せるトリック、飛距離を競うジャンプの種目がある。大分県中津市にはダムを利用した公営の水上スキー施設「耶馬溪アクアパーク」があり、競技を体験できるほか、大会も開催されている。


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