残したい魚行商人のレシピ 亡き女性の思いアプリに

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伊勢エビを手に笑顔の福本育代さん=2017年8月、神奈川県逗子市
伊勢エビを手に笑顔の福本育代さん=2017年8月、神奈川県逗子市
魚料理のレシピを紹介するスマートフォン用アプリの画面(神奈川新聞社提供)
魚料理のレシピを紹介するスマートフォン用アプリの画面(神奈川新聞社提供)

 神奈川県・三浦半島で昔ながらの魚行商を続け、昨年2月に亡くなった福本育代さん=当時(74)=が、長年顧客に教えてきた130種類以上の魚料理のレシピを紹介するスマートフォン用アプリが完成した。来年の東京五輪・パラリンピックで来日する外国人客にも「魚料理を楽しんでほしい」という福本さんの思いを受け継ぎ、多言語化も検討されている。

 アプリは福本さんのレシピ本を出版した地元紙が開発。自身も魚の卸売りをする長男、真昭さん(44)は「母は魚が苦手な子どもにも食べられる料理を伝えてきた。外国人にも食べやすいはずで、今もそのレシピに触れられる機会ができてありがたい」と歓迎する。

 福本さんは昨年2月1日に小脳出血で急死。前日まで何の異変もなかった。夫婦でやっていた行商は夫の忠さん(64)だけで今も続ける。「お客さんは今も料理を教えていた妻のことを話題にし、亡くなったことを惜しんでくれる」と話す。

 レシピ本が好評だったことから、神奈川新聞社はより多くの人に知ってもらおうと、アプリ「横須賀佐島 魚行商のおかみさんレシピ」を昨年12月にリリースした。「アジのワンタン皮包み揚げ」「カタクチイワシのアンチョビー風」といった数多くのアイデア料理が掲載されている。

 福本さんは東京五輪に向け、新メニューを考えていた。レシピの英訳も願っていたといい、同社の担当者は「福本さんの遺志を継ぐために将来的には多言語化し、外国人にもレシピを楽しんでもらいたい」と意気込む。

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