千葉県にもバンクシー? 「見たい」地元で話題 九十九里・片貝漁港

漁港の護岸で見つかったバンクシーの作品に似た絵=23日午後、九十九里町
漁港の護岸で見つかったバンクシーの作品に似た絵=23日午後、九十九里町

 九十九里町の片貝漁港の防波護岸に、正体不明の路上芸術家、バンクシーの作品「少女と風船」に似た絵が描かれており、地元で話題になっている。町民の女性は「見に行きたい。インスタ映えしそう」と歓迎。一方で、専門家は「最近のもののようなので、ファンがまねして描いたものではないか」とみている。

 絵は漁港にある高さ2~3メートルのコンクリート製の護岸に、スプレーのような塗料で描かれている。少女の背丈は1メートル前後で、白黒で表現された姿やハート形の赤い風船といった構図がバンクシー作品に近い。管理する県銚子漁港事務所が21日、報道機関からの問い合わせで気付いた。

 同事務所は23日、職員を派遣し現場を確認。現時点で本物かどうかの鑑定や消したりする予定はないというが、担当者は「一帯は漁港施設で人通りも少ない。立ち入り制限はしていないが、できれば近寄らないでほしい」と気をもんだ。

 町は住民やサーファーへの聞き取りで約2年前からあったとみており、一部住民の間では、以前から話題になっていた。町内の歯科助手、川嶋真由美さん(39)はサーファーの友人を通じて昨年知り、19日に娘らと足を運んだ。「本物みたいでわくわくした」と楽しんだ。写真を撮って同日中に「インスタグラム」に投稿。仲間から100件の「いいね」が届いた。

 町の担当者は「近くに観光施設『海の駅九十九里』がある。絵を見に来た人が買い物などで立ち寄ってくれたらうれしい」と期待する。

 バンクシー作品に関する訳書がある東京芸術大の毛利嘉孝教授(社会学)は、実物を見ていないと断った上で「近年バンクシーは忙しく世界中を飛び回り、話題作を絶えず発表しているので、お忍びで来日して作品を描く理由が思い当たらない」と分析している。

 「少女と風船」は昨年10月、ロンドンでの競売で落札直後にシュレッダーで自動的に細断。競売大手サザビーズが新たに「ごみ箱の中の愛」と名付けた。

 一方、東京都港区では、ネズミの絵が金属製の防潮扉に描かれており、管理する都が金属板を取り外して保管している。


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