職員の“仲介”常態化 千葉市 指導徹底、全区役所調査も 生活保護着服

  • LINEで送る

 千葉市職員による生活保護費の着服問題で、千葉市は21日、中央保健福祉センター(千葉市中央区)では支払い通知書(金券)の受け渡しをケースワーカーが仲介することが常態化していたことを明らかにした。本来は受給者本人が担当者から直接受け取る必要があり、国からもケースワーカーが関与しないように指導されていたが、同センターでは他のケースワーカーにも“簡略化”がまん延。市は全区役所の状況を調査するとともに、事務処理方法の見直しなどで再発防止に取り組む。

 同センター社会援護第二課によると、保護費5カ月分を着服していたのはケースワーカーの20代男性主事。主事は同区の40代男性受給者が同保護費の受給手続きのため窓口に来なかったことにつけ込み、昨年9月から着服を始めた。

 主事は男性受給者の名前や住所を書くなどし、金券受け取りのための書類をねつ造。経理担当部署から金券を受け取っていたという。昨年12月に男性受給者から保護費を受け取っていないとの問い合わせを受けた際は、同センターの名義を使って保護費1カ月分を男性受給者の口座に振り込み発覚を逃れていた。主事は現在、自宅謹慎をしている。

 本来は窓口に来た受給者本人が書類を記入してケースワーカーに提出。ケースワーカーと同部署の担当者が書類を確認してから、同担当者が窓口で受給者に金券を手渡すのが決まり。ケースワーカーは受領に立ち合うが、不正やトラブルの防止のため金券のやり取りには携わらないことになっている。

 しかし、同センターでは主事以外の職員の場合も含め、同担当者が金券を直接受給者に手渡さずケースワーカーに託して簡略化する事態が常態化。正式な受領方法の実施を求める国の通知を毎年受け取っていながら、経理担当部署の多忙を理由に少なくとも数年前から簡略化が続いていたとみられる。

 市は再発防止に向け、ケースワーカーが金券を扱うことがないよう指導を徹底。事務処理方法の見直しを図るとともに複数職員での確認も図る。保護費の支払い方法についても、窓口払いから口座振替への移行を進める。同課は「本来は国の指導に基づいた手続きを行うべきだが、職員の指導が徹底できていなかった」と謝罪。市は今後、他区の状況も詳しく調査する。