姉崎火力再稼働前倒し 29日予定供給予備率改善へ 電力逼迫

5号機が再稼働する姉崎火力発電所(JERA提供)
5号機が再稼働する姉崎火力発電所(JERA提供)

 東京電力と中部電力の合同出資会社「JERA」は27日、電力逼迫(ひっぱく)注意報の発令を受け、7月1日からとしていた姉崎火力発電所5号機(市原市)の再稼働を前倒しすると決定した。29日の運転開始予定で、稼働後は東電管内の電力供給予備率が現状の最低限必要な3%を上回り、1ポイント以上改善する見通し。5号機は老朽化によって、廃止に向けた動きを進めていた。

 同発電所5号機は1977年に運転を開始。昨年4月に廃止に向けた長期計画停止となっていたが、今年1~2月の電力逼迫時に再稼働。夏季も供給力の追加確保が必要として、8月31日までの稼働が決定していた。

 今回の再稼働による出力は最大60万キロワットで、約170万世帯分の電力をまかなえる見通し。点検ではタービンや蒸気温度を制御するバルブに不具合が確認されたが、修理を終え安全性が確認できているという。

 同発電所5号機の燃料は、液化天然ガス。石炭や石油火力と比べ環境負荷が少ないとされており、再生エネルギー推進の調整役として不足時の電源確保を担っている。

 千葉県は3日、経済産業省が公表した今夏の電力需給逼迫見込みを受け、省エネ・節電を呼びかけるメッセージを出していた。今年3月に政府が初めて「電力需給逼迫警報」を発令し急な節電対応に追われたことから、7月のピークに先駆ける形を取ったが、記録的な猛暑に伴い冷房需要が急増。東電管内は28日も注意報を継続する。


  • LINEで送る