大型商業施設に入場制限 イオン、デルタ脅威で基準厳格に 百貨店、ピーク時の50%以上で

イオンモール幕張新都心
イオンモール幕張新都心

 千葉県の大型商業施設に対する入場制限要請や新型コロナウイルスの爆発的感染拡大を受け、ショッピングセンターや百貨店は対応を急いでいる。イオン(千葉市美浜区)は入場制限の判断基準を従来より厳格にし、ホームページで数値を公開する。百貨店では、ピーク時の50%を上回った場合などに実施。一方、大型商業施設関係者からは「県から数値目標が示されず、どう従うべきか判断しかねる」と困惑も広がった。

 イオンでは、現在の感染状況を踏まえ「デルタ株の脅威が明確になった」と判断。イオンモールで8日から、店舗ごとに異なる入場制限開始の基準となる数値を従来より引き下げたうえで館内混雑度50%以上に統一した。

 各店ホームページで現在の混雑度を表示。混みやすい時間帯も公開している。来店前に確認してもらうことで、混雑緩和を狙う。

 同社では、1度目の緊急事態宣言解除後の昨年5月から混雑時の入場制限を導入していた。店舗の出入り口に入退店の人数を計測するセンサーを設置。1人あたり6平方メートル分の基準で店舗の売り場面積に対し、50%を超えた場合に出入り口のうち数カ所を閉鎖。その後も水準が増加するごとに閉める数を増やし、入場減につなげる。

 政府からの入場制限要請を受けイオン担当者は、「すでに実施していたことではあるが、改めて混雑緩和へ向け来店客への周知を徹底する」と語った。

 柏高島屋(柏市)は14日から、和洋菓子や生鮮食品を取り扱う1階と地下1階で入場制限を開始した。混雑時の最大滞在者数1400人の半数に当たる700人を制限の目安に設定。自動の管理システムを活用し、正確な人数の把握に努める。動線確保のため、地下1階直通の入館口1カ所を閉鎖する措置も取ったという。

 同店の担当者は「適用後は雨天が続いた影響もあり、現時点で制限人数に達したケースはない」と説明。一方で特定の店舗や売り場への密集が確認された場合は、人数制限に関わらず、混雑緩和の誘導に当たるとした。

 そごう千葉店(千葉市中央区)では、同日から全館で入場制限をしている。店舗と地下食料品売り場の出入り口にセンサーを設置し、リアルタイムで滞留人数を把握。コロナ禍前の繁忙期(2019年12月)の人数の50%を超えると係員が出入り口で入店を控えるよう呼び掛ける。

 東武百貨店船橋店(船橋市)でも同日から地下1階食料品売り場で混雑時の入場制限実施を発表している。責任者の目視で混雑状況を判断する。

 県北西部にある大型商業施設の担当者からは「県から具体的な数値目標が示されておらず、要請にどう従うべきか判断しかねている」という声も上がった。

 百貨店と同様に食料品売り場があるため、対応に苦慮。「各施設によって混雑の基準は異なる。コロナ前のピーク時と比べればすいているが、この感染状況で何が正解なのか分からない」と頭を抱えた。


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