「財政規律の崩壊を象徴」 熊谷知事、衆院選の各党減税公約を批判

熊谷知事
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 衆院選の公約に与野党の多くが消費税減税などの政策を掲げていることを巡り、熊谷俊人知事は22日の定例記者会見で「財源の裏付けがほとんどの政党でなく、財政規律がコロナ以降崩壊していることを象徴した総選挙だ」と厳しく批判した。

 高市首相は19日、時限的な食料品の消費税減税の実現に向け「検討を加速する」と表明。中道も消費税の「恒久ゼロ」を訴えている。消費税は10%のうち2・2%分が都道府県の財源で、実際に減税されれば地方自治体の財政に影響を与える可能性もある。

 熊谷知事は「物価高で苦しむ方が少なくない状況で『負担軽減合戦』になるのは政治的立場として理解できなくはない」としつつ、規律が守られなければ財政悪化の不安から「金利上昇や円安が加速する恐れがあり、結果的にさらなるインフレや投資の減退を招く」と懸念を示した。その上で「規律を維持し、必要な人にピンポイントで支援する政策を構想していくことが重要だ」と指摘した。

 各自治体が予算編成や予算議会に対応している時期の解散についても触れ「(高市氏の会見を)拝見したが、あと2カ月の年度成立を待てずこのタイミングになったことの十分に納得できる説明はなかった。地方自治体が選挙実務を担っていることや、年度内の予算成立の重要性を改めて考慮してほしい」と苦言を呈した。

(中田大貴)


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