2020夏季千葉県高等学校野球大会 あの瞬間を捉えた写真も多数

【千葉魂】“己に克つ”決意の3年目 安田、勝負の年幕開け

昨年12月の契約更改で「覚悟」と3年目への決意を色紙に記した安田=ZOZOマリン
昨年12月の契約更改で「覚悟」と3年目への決意を色紙に記した安田=ZOZOマリン

 1月1日午前6時。安田尚憲内野手が新たな一年を始動した。昨年は午前7時。だから今年はさらに1時間、早めに起きた。若者のプロ3年目の今季に懸ける強い決意がそこにはある。

 「今年は勝負だと思う。この2年みたいに自分の甘いところを出さないように覚悟をもってやっていきたい」

 強い決意が安田を目覚めさせた。そしてまだ初日の出が拝める前に大阪府吹田市の実家を出発。近くのトレーニングジムで器具と向き合った。自分の甘さ、妥協を断ち切る。昨年より1時間早い始動は自分への決意表明だった。

 「己に克(か)つ。それが自分の今年の想(おも)いです。誰かより打つとか、頑張るではなく、まずは自分。自分の弱さとか甘さとかに打ち勝ち、成長をしたい。その先に1軍があると思います」

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 1年目は1軍で17試合に出場。プロ初ヒット、初本塁打を記録した。飛躍が期待された2年目の昨年。しかし、オープン戦で結果が伴わず開幕1軍入りを逃すと、1軍に昇格することなく1年が終わった。競争社会の中、最初のアピールの場であるオープン戦で結果を出せなかったことを悔やみ、プロの厳しさを痛感した。年下がどんどんプロ入りし、同じ世代の選手がプロの舞台で結果を残し始めている。3年目の今季、後がない気持ちが芽生え、背番号「5」を突き動かし続けている。

 元旦に体を動かした後は初詣に出掛けた。ただ家族、友人は伴わず、あえて1人で手を合わせた。和気あいあいとした雰囲気ではなく孤独に一年の決意を込めた。

 「健康であること。願ったのはそれだけです。あとは自分次第ですから。結果は願う事ではなく、自分がつかみ取るものだと思っています」

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 2020年に懸ける安田は今年も1月5日には大阪府茨木市にある母校・履正社高野球部の施設に顔を出した。グラウンド近くに設置されている神宮大会優勝の自分たちのモニュメントの横には、昨夏の甲子園大会で全国制覇を達成した後輩たちの記念碑が誇らしげに建てられていた。

 「OBとして誇らしいし、すごい刺激になっています。去年のシーズン中、自分のコメントをニュースで見たのは結果的に全国制覇した時の祝福コメントだけになってしまった。今年は良いニュースをどんどん届けたい」

 安田は嬉しそうに口にした。グラウンドではすでに新チームが始動していた。後輩たちの姿を遠目で見ながら、改めて強い決意をみなぎらせた。

 「毎年、この時期に顔を出すのは高校時代の気持ちを忘れずにプロでやっていきたいからです。気持ちを引き締めて戦います」

 幕張のゴジラとファンから期待される背番号「5」の3年目がスタートした。内野の要としてチームを引っ張ってきた鈴木大地内野手がイーグルスに移籍し、レギュラー取りの好機を迎えた。同じ年のスワローズ村上宗隆内野手が昨年、セ・リーグの新人王を獲得したことは大きな刺激となっている。球団からは昨年の契約更改の席上で「来年は30発打て」と期待をかけられた。そして自身は強い覚悟で己と向き合い続ける。その先に、なにが待か。安田、勝負の3年目が幕を開けた。

(千葉ロッテマリーンズ広報 梶原紀章)



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