2025年9月13日 05:00 | 無料公開

消防指令センターで行われた訓練でビデオ通話する患者役ら=船橋市

消防指令センターで行われた訓練で遠隔通訳を行う手話通訳者(右)=船橋市
船橋市は、救急現場で救急隊と手話が必要な人の円滑なコミュニケーションを図るため、15日からビデオ通話を活用した遠隔手話通訳を始める。ドクターカーを含む全17台の救急車両に導入。同市によると、千葉県内で初めての取り組み。
市によると、救急現場の撮影・送信などに使うため救急車に既に積載しているタブレット端末を利用。救急現場で手話通訳者とビデオ通話をつなぐことにより、聴覚障害などで手話を必要とする人と救急隊の速やかなやり取りを可能にする。手話通訳者は3人体制で24時間対応する。
障害者が安心できる生活環境づくりの一環。聴覚障害者らが症状を救急隊員に伝えやすくなるとして、いち早い不安の解消を狙う。救急隊側も患者のさまざまな情報を得られ搬送先に伝達できることから、適切な治療につながるとされる。
従来は症状などの絵が書かれたボードを患者らに指さしてもらったり、スマホの音声文字変換アプリを使ったりしてコミュニケーションを図ってきたという。
(藤田泰彰)