京王線、真っ赤な炎に響く悲鳴 黒煙迫り、乗客は窓から脱出

京王線電車内での男の動き(イメージ)

 刃物を手にしたスーツ姿の男が、ペットボトルに入った液体をまき散らし、真っ赤な炎と黒煙が広がった―。31日夜、京王線の特急車内で発生した殺人未遂事件。逃げ惑う乗客は1995年に起きた地下鉄サリン事件を思い浮かべ「女性が泣きながら震えていた」と恐怖を語った。

 客同士がもめているような声がした後、叫び声が響いた。「逃げろ」。乗客は一斉に車内を前方と後方に分かれて走りだす。70代男性が刺されたのは前から8両目だった。

 6両目へ移動した男が火を付け、炎が一気に燃え上がり、黒煙が広がる。何が起きているのか分からないまま、両端の車両に逃げた人たちはすし詰めになった。


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