県、専用ケアホーム開設へ補助 「地域で生活」移行期待 強度行動障害者支援

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 知的障害の中でも程度の重い強度行動障害者を支援するため、県は専用のケアホームを開設する法人への補助事業を始める。強度行動障害者は、障害の特性から既存のケアホームでの生活が難しく、障害者支援施設に入所して生活するか、家庭内で暮らすしかないのが実情。一生、施設での生活を余儀なくされるケースもあり、専用ケアホームを作ることで、地域生活への移行を進めるのが狙い。県は今夏に設置法人を公募し、法人は2015年度までの開設を目指す。

 県障害福祉課によると、強度行動障害は、自分の体を傷付ける、他人に危害を加える、物を壊すなどのほか、激しいこだわりや睡眠の乱れ、拒食、物を口にする異食といった特異な行動を頻繁に示し、生命維持にも危険を及ぼす。

 県内には今年3月時点で568カ所のケアホームとグループホームがあり、主に知的障害者が共同で暮らしている。昼は就労したり外部の支援サービスを受け、地域の中で生活する。

 強度行動障害者をケアするためには、壊れにくい窓や壁、防音設備、専門知識を持つ生活支援員の配置などが必要で、既存のケアホームでは受け入れが困難。現状では障害者支援施設に入所するか、自宅内で生活するしかなかった。

 また、障害者支援施設では、すでに多くの重度障害者を抱えているため新たな受け入れは難しく、入所待ちの強度行動障害者が増える問題もあった。自宅で強度行動障害のある子供と生活する親からは、「自分が年をとったら子の世話はどうなるのか」と将来を不安視する声も上がっていた。