森田知事が給料減額表明 台風不手際「おわび」【県議会ちば】

自身の給料カットを表明し、台風当時の対応を謝罪する森田知事=3日、県庁議会棟
自身の給料カットを表明し、台風当時の対応を謝罪する森田知事=3日、県庁議会棟
県議会の休憩時間中、報道陣に囲まれ、表明した給料カットについて問われる森田知事。期間や減額幅は答えなかった=3日、県庁議会棟
県議会の休憩時間中、報道陣に囲まれ、表明した給料カットについて問われる森田知事。期間や減額幅は答えなかった=3日、県庁議会棟

 台風15号襲来翌日に千葉県庁や公舎から離れて“私的視察”に出掛けたことなどで批判されている森田健作知事は3日、千葉県議会代表質問への答弁で「県民に深くおわびする」と頭を下げて謝罪し、自身の給料と期末手当を減額する意向を示した。一方、防災施策では「土砂災害警戒区域」の指定を2021年5月末までに完了させる方針を表明。10月の県内記録的豪雨で土砂崩れによる死者が相次いだことを踏まえ、他都道府県に比べて遅れが指摘されている指定のスケジュールを初めて具体化した。

◆土砂警戒区域21年指定完了

 10月の豪雨では、千葉市緑区と市原市の計3カ所で起きた土砂崩れにより、4人が亡くなった。3カ所のうち2カ所では、警戒区域指定前の調査は終えていた。

 地図で抽出した危険箇所に対する本県の指定状況は全国ワーストの36%で、全国平均88%から大きく遅れている。県はこれまで「指定への同意を得ることを基本方針に、住民への説明を丁寧に行っているため」と説明してきたが、指定を急ぐ方針に転換。森田知事は答弁で、調査を本年度中に終え、20年5月末に指定率50%、21年5月末には完了させる目標を初めて示した。

 河川の氾濫が相次いだことを踏まえ、26河川の「洪水浸水想定区域」も、見直し完了時期を繰り上げると高橋渡副知事が答弁。現状の「50年に1度程度」の大雨想定を「千年に1度程度」に見直し、20年度末に完了させる計画だったが、時期を早め、20年5月末までに指定、公表することにした。

 県が土砂災害警戒区域の指定完了時期を明示したことに、千葉市は「一日でも早く100%にしてほしいと県市長会を通じて県に要望してきた」と強調。同様に要望してきた市原市も「速やかに進めてもらえると助かる」とコメントした。

 台風15号を巡っては、本県上陸翌日の9月10日、県庁や公舎を離れて芝山町の自宅へ行った森田知事の行動に批判が集まっている。

 “知事与党”自民党でさえ「知事の行動が全国を騒がせ、県民にさらなる不安を抱かせた」と非難。「政治的、道義的責任をどう考えるか」と迫られた森田知事は「リーダーシップを発揮して対応してほしいという県民の期待や信頼を損なった。痛恨の極みで、深くおわびする」と謝罪。「自らを戒め、律する」として給料、期末手当の減額を表明した。

 期間や減額幅などは今後示す。引責の給料カットは県庁の不正経理問題を受けて実施した10年以来で、この際は給料の3割を3カ月減額した。

 同党はこのほか、県幹部や市町村長が知事に連絡を取る際、秘書課や特別秘書を通さなければならない現状を改善するよう求めた。

 県の動きの鈍さも改めて浮き彫りに。災害対策本部設置が9月10日に遅れた理由を問われると、高橋副知事は「被害想定の見立てが甘かった」と説明。県警から前日9日に提供されたヘリの映像を設置判断に生かさなかったことには「通信状況が悪く(動画が)静止画になり、被害を把握できなかった」と釈明し、議場には怒りやあきれが広がった。高橋副知事は「再度の飛行や映像提供を要請しなかったのは大きな反省点」として、早期にヘリによる情報収集の手順を整える必要があると述べた。

 自民党の実川隆議員への答弁。立憲民主党の高橋浩議員も代表質問を行った。


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