災害復旧に470億円 知事「全庁挙げて」 過去10年で最大規模 千葉県12月補正予算案

12月補正予算案について記者会見で説明する森田知事=13日、千葉県庁
12月補正予算案について記者会見で説明する森田知事=13日、千葉県庁

 千葉県に甚大な被害をもたらした台風15号、19号、記録的豪雨を受け、県は13日、復旧復興に向けた経費を含む498億6600万円の12月補正予算案を示した。一部損壊住宅への支援や、農業用ビニールハウスの撤去・再建補助などの事業に470億4200万円を付けた。12月補正としては過去10年間で最大の規模となる。森田健作知事は「被災県民が元の生活に戻れるよう、全庁を挙げて頑張りたい」と意気込んだ。

 内訳は、「被災者の生活再建支援」として38億5300万円。うち32億円を一部損壊住宅への支援として計上した。県は既に、従来制度では支援対象外の一部損壊に補助する方針を明らかにしており、現状の被害戸数を踏まえて額を示した。被災市町村への物資供給や自衛隊への派遣要請で生じた費用4億9千万円、遺族や負傷者への弔慰金・見舞金8千万円も計上する。

 「産業の再開支援」には306億2千万円。農業用ハウスや畜舎の撤去・再建の助成に238億4050万円を用意する。国の補助に県が上乗せすることで、被災農家の自己負担割合を10分の1以下に抑える。また新たに、ビニールハウスの鉄パイプを被災前より太くするなど、今後の災害を見据えて補強する農家には、補強費用の半額を国と助成する。災害で死んだ乳牛などの再導入費用も補助。水産業や観光業への支援策も設けた。

 住宅や農業用ハウスなどへの補助額は、把握できている件数分より多めに確保しているが、不足すれば2月補正や来年度当初などでも対応するという。

 「社会福祉施設などの復旧支援」として計上した7億3400万円には、私立学校や文化財再建などの支援費用も含む。道路や港湾、土砂崩れ現場など「インフラの復旧」には100億6600万円。県立学校92校での体育館屋根修繕や倒木処理など「県有施設の復旧」には17億6900万円を計上した。

 県財政課によると、寄付金1億2300万円や、インフラ復旧のための県債35億8千万円、国庫支出金195億9500万円のほか、東日本大震災以来、災害に備えて積み立ててきた「災害復興・地域再生基金」を244億1300万円取り崩して充てる。同基金は今回の補正でほとんど使い切ることになった。

 補正案にはこのほか、人事委員会勧告に基づく人件費増額分や、豚コレラ対策など28億2400万円も含む。補正後の予算総額は1兆8201億400万円となり過去最大。今月27日開会予定の12月県議会で審議される。

 13日の県災害復旧・復興本部会議では、水道施設や病院の停電・浸水対策など、今後県が取り組む復興、防災の取り組みをまとめた指針も策定。会議後の記者会見で森田知事は、災害の影響で県民が「住み慣れた地を離れる、事業継続を諦めるという事態をなんとしても避けなければ」と話し、支援事業を進める意欲を示した。


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