「大打撃」「直前のキャンセル困る」県内観光業者が悲鳴 東京など緊急事態宣言発令へ

県内有数の観光地として知られる「佐原の町並み」=香取市佐原イ
県内有数の観光地として知られる「佐原の町並み」=香取市佐原イ

 東京、大阪など4都府県に3回目の緊急事態宣言が発令される見通しになったことを受け、大型連休を控えた千葉県内の観光地からは22日、「大打撃」「直前のキャンセルは困る」と悲鳴が上がった。都心客が多い千葉県の観光業にとって、東京都での再々発令は影響必至。3月に2回目の宣言が解除され、客足が戻っていた観光地もあっただけに落胆が広がった。

 香取市で観光案内所を運営する「NPO法人小野川と佐原の町並みを考える会」によると、小野川周辺では前回の宣言解除後に観光客の数が増え、3月は約10%が都内からだった。同会の佐藤健太良理事長(68)は「休日に人が戻ってきていた中での東京の再発令は大打撃。飲食店も観光客頼りなところがある。どうしたものか」と頭を抱えた。

 イチゴ狩りは大型連休が最後の書き入れ時。山武市の「相葉苺園」は東京や京葉地域の常連客が多く「今回は出控えの傾向が出るのでは」と相葉英樹社長(50)。「今は残りの期間を無事に終えたい気持ちの方が強い。客と従業員の安全が一番」とため息。

 富津海岸潮干狩り場を運営する富津漁協の平野秀夫副組合長(73)は「多少は来場者が減ると思うが、屋外レジャーなので来てくれる人も多い」と期待をつないだ。3月6日にオープンしたものの、宣言再延長で翌日からほぼ3週間休業した。解除後は順調に客足を伸ばしてきただけに「引き続き感染防止対策を取り、来場者の不安をなくしたい」と対応に苦慮する。

 鴨川市小湊の旅館「満ちてくる心の宿 吉夢」の加藤完営業部長(43)は「例年に比べて予約の埋まりが遅く、大型連休中も何日か空いている日がある。お客も情勢を見守っている感じ。この先どうなるか不安」。

 「宣言が出てみないと実際のところは分からない」と話すのは御宿町の民宿「マタエム」のおかみ、関奈穂子さん(48)。現時点で連休中の予約キャンセルは1件だけだが、昨年は宣言発令が決まった直後に全ての予約がなくなった。「直前のキャンセルが一番困る」と、予約者へ確認の電話をしようかと悩んでいる。


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