ワクチン便乗手口に警戒を 電話de詐欺 昨年千葉県内で1217件 前年比減も高水準続く

電話de詐欺対策で留守番電話機能の活用を呼び掛ける習志野署員(左)=昨年10月、習志野市
電話de詐欺対策で留守番電話機能の活用を呼び掛ける習志野署員(左)=昨年10月、習志野市

 千葉県内での昨年1年間の電話de詐欺(特殊詐欺)認知件数は1217件、被害総額は約24億1423万円だったことが、千葉県警のまとめで分かった。前年に比べて192件、約1億4388万円減少したが、新型コロナウイルスの感染拡大に乗じた手口が目立ってきた。ワクチン接種に関した手口が出てくる恐れもあり、県警は注意を呼び掛けている。

 県警捜査2課によると、警察や役所の職員をかたってキャッシュカードを入手し、現金を引き出す「預貯金詐欺」が364件(前年比100件減)で最多。被害者宅で「カードが不正に利用されている」などとだまし偽物とすり替える「キャッシュカード詐欺盗」は272件(同59件減)だった。この二つの手口で1520枚のカードがだまし取られ、被害額は約8億6600万円に上った。

 「オレオレ詐欺」は319件で前年に比べて16件の減少。約6億5573万円と被害額も約1億6500万円減ってはいるが、単独の手口としては昨年も最も多額の被害が出た。息子や孫になりすまし「手形を紛失した」「かばんをなくした」などと金を無心するケースが依然として多発しているという。

 ATMを操作させ送金させる「還付金詐欺」は173件、被害額は約2億7079万円で、14件、約8400万円の増加。新型コロナの感染予防を逆手に取り「対面での手続きができない」などと偽って、ATMに誘導する手口もあったという。同課は今後、収束の切り札とされ関心が集まるワクチン接種に絡んだ手口の続出も懸念されるとしている。

 摘発は詐欺電話のかけ役や現金の受け取り役らが150人、犯行に使う銀行口座や携帯電話を提供するなどした助長犯が158人だった。

 声掛けなどによる抑止は994件(計約4億5900万円相当)あった。

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 新型コロナ禍は県警の啓発活動にも影を落としている。高齢者らを対象に昨年実施した防犯講話は1646回で、4313回だった前年の3分の1近くまで減少した。

 県警はホームページで巧妙化する電話de詐欺犯の手口や犯人の音声などを公開しているが、インターネットを使えない高齢者らには対面での啓発が必須。県警生活安全総務課は「感染対策した上で県民に啓発を行っていきたい」としている。


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