2020年6月30日 05:00 | 無料公開
千葉県北西部の県立高校で、校則を理由に教員が女子生徒1人の髪に黒染め用のスプレーをかけたことが29日、千葉県議会文教常任委員会で明らかになった。同意を得たと説明する学校側と、強要だったとする生徒との間で主張が食い違っている。
県教委によると、生徒は新型コロナの緊急事態宣言解除で学校が本格再開した今月1日に登校した際、髪の明るさが目立ち「脱色、染髪は禁止」との校則に反するとして指導を受けた。
8日の再検査で改善が不十分とされ、学校側はスプレーで黒染めして登校するよう求め、翌9日も状況が変わらないとして教室とは別室で女性教員2人がスプレーをかけた。他に教員2人が同席。スプレーは生徒が持参していた。
常任委で質問した県議によると、生徒はこの間、美容院で1回、市販の洗髪剤も2回使い黒染めしていた。前年に髪を染めたことがあり、色が抜けやすかった。保護者は頭皮が傷むなどとして学校側に配慮を求めていた。生徒は保護者に「4人に囲まれ同意せざるを得なかった」という趣旨の話をしており、この出来事の後で学校を休みがちになっているという。
一方、県教委の聞き取りに学校側は「生徒の同意を得ており、強要していない」と主張。県教委は「学校側の対応を確認していく」とした。