「真実話してほしかった」 食い違い、涙に違和感 裁判員が心境 【法廷リポート野田女児虐待死】

判決言い渡し後、記者会見に応じる裁判員経験者=19日午後、千葉市中央区
判決言い渡し後、記者会見に応じる裁判員経験者=19日午後、千葉市中央区

 閉廷後、裁判員と補充裁判員を務めた計9人が記者会見し、約1カ月に及んだ公判を終えた心境を語った。裁判員は「(勇一郎被告の)話す内容が証人と食い違うことに違和感を感じた」と述べ「本当のことを自分の口で話してほしかった」と振り返った。

 わずか10歳の娘への虐待事件で、法廷では心愛さんが号泣する場面の動画やけがをした写真などが示された。裁判員の女性は「目を背けたくなる資料もあったが、心愛さんのために真実を知ろうと向き合った」と話した。

 「本当のことを話しているように見えなかった」。裁判員を務めた30代の男性会社員は、勇一郎被告と証人の意見の違いに違和感を感じたといい、法廷で何度も声を詰まらせた勇一郎被告は「心愛さんのことを思って泣いているように見えなかった」と指摘した。

 裁判員の女性は「1年2カ月という長期間の虐待を受けて、心愛さんは亡くなった。『虐待罪』はないのか」と疑問を投げ掛けた。

 八千代市の裁判員の女性は、心愛さんが父親から虐待を受けていたにもかかわらず「家族と暮らしたい」と話していたことが印象に残っているという。「どんなにひどいことをされても家族なんだと痛感した。二度とこんな悲惨な事件が起きてはならない」と時折言葉を詰まらせながら話した。


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