【東日本大震災9年】液状化対策さまざま 住民負担で判断割れる 浦安・香取・千葉市 【千葉「災」の時代に】(4)

 東日本大震災で発生した液状化現象。浦安市をはじめ千葉県内各所で土砂の噴出や地盤の陥没隆起、建物の傾斜などの被害が出た。震災から9年。対策を実施した地区、見送った地区と被災地の状況はさまざま。現状を報告する。

(地方部・藤田泰彰、香取支局・塚越渉、市川支局・町香菜美)

◆2地区で工事中止

 市域の約86%が液状化した浦安市。約9100棟が一部損壊以上の判定を受けた。市は対策事業として、道路や宅地の境界の地中に碁盤の目のように壁を造る格子状地盤改良工法を採用。当初は事業計画策定の依頼が16地区(計約4100世帯)から寄せられた。

 同工法を既存の宅地で採用するのは国内で前例がない。個人負担も発生す ・・・

【残り 1114文字、写真 1 枚】



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