鋸南の漁船依然不明 「無事でいて」周辺住民 朝から捜索

 キンメダイ漁に出て15日以降行方不明になっている鋸南町の勝山漁業協同組合所属の漁船「作栄丸」(6・6トン)の捜索は、21日も伊豆諸島の御蔵島周辺海域で行われた。千葉海上保安部の航空機や巡視艇に加え、同漁協所属の漁船など8隻が朝から捜索に当たったものの、発見には至らず。同町の住民からは「無事でいてほしい」「早く見つかって」と、乗船していた3人の安否を気遣う声が聞かれた。

 船に乗っていたのは、いずれも同町在住の蛭田剛さん(53)と兄の栄さん(56)、おいの石井栄一さん(34)。3人は15日夕にキンメダイ漁のため、御蔵島(東京都御蔵島村)に向けて勝山漁港を出港したが、午後8時半以降連絡が取れなくなっていた。

 周辺住民によると、御蔵島沖合では先に2隻の漁船が漁を行っていたが、作栄丸は漁場に姿を見せなかったという。夫が沖合でキンメダイ漁をしていたという同町の50代女性は「(作栄丸は)18日ごろに戻ってくる予定と聞いていた。今回は不漁だったので、それを見越して別の場所に行ってトラブルに巻き込まれたのかも。無事だといいけど…」と不安そうに話した。

 3人が漁に出る姿をよく見かけていた同町の男性(85)は「キンメダイは近年ブランド化していて、この辺では稼ぎ頭。(3人は)働き者で、沖合漁が休みになると近場でサザエを捕っていた」。男性によると、船には自動操舵(そうだ)装置が付いていたといい「5時間ほどの長い航海のため、到着まで寝て過ごすことが多い。その間に漁船以外の船が接触した可能性もある」と推測した。


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