生活再建へ一歩 市原ゴルフ場鉄柱撤去完了 【台風15号】

ゴルフ練習場の倒れた鉄柱が撤去された住宅。雨水から守るためにブルーシートと固定ネットが張られた=13日午後、市原市五井
ゴルフ練習場の倒れた鉄柱が撤去された住宅。雨水から守るためにブルーシートと固定ネットが張られた=13日午後、市原市五井
台風15号の影響で倒壊したゴルフ練習場の鉄柱の撤去作業=13日、市原市五井(共同通信社ヘリから)
台風15号の影響で倒壊したゴルフ練習場の鉄柱の撤去作業=13日、市原市五井(共同通信社ヘリから)

 台風15号の強風で市原市五井のゴルフ練習場の鉄柱が倒壊し、住宅を押しつぶした事故で、2カ月近く手つかず状態だった鉄柱が13日、全て撤去された。朝から作業を見守った住人の男性(55)は「生活再建に向け次の段階に進んだ。屋根はブルーシートのままだが、正月は自宅で家族と過ごしたい」と安心した表情を見せた。

 工事は、東京都江戸川区の解体業「フジムラ」が無償で先月15日から開始。高さ30~40メートルの鉄柱13本を撤去した。鉄柱はねじれるように倒れており、支柱のボルトは腐食していたという。

 当初は鉄柱を3~4分割して撤去していたが、鉄柱1本をそのまま持ち上げる方法に変更。作業効率が上がり、12月中旬の完了予定から大幅に期間が短くなった。重機の解体などを行い、来週中にも完全に撤収する。

 撤去が済んだ住宅には雨水を防ぐブルーシートと固定ネットを設置するなど応急措置もした。藤村直人社長(49)は「住民が見守る中、プレッシャーがあった。二次被害もなくスムーズに終わって良かった」と振り返った。

 鉄柱が2本倒れた住人の50代女性は「とりあえず一安心。ただ、ぐちゃぐちゃになった家がよく見えるようになり、ショックが大きくなった」と複雑な心境を吐露した。

 住宅の修理や補償に関してゴルフ練習場側は年内の解決を目指し、災害用の裁判外紛争解決手続き(ADR)を利用し補償額を調整する方針を示している。一方で「災害ADR自体は良いが、相談なく決定されていた。補償を済まして原因を検証しないというのでは困る」と、話し合いを前にゴルフ練習場側の対応に不信感を抱く住民もいる。


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