JAF千葉支部要請7割増 2112件、車冠水多発で 房総豪雨からの3日間 茂原、長柄に集中

記録的な豪雨で道路が冠水し立ち往生した車=10月25日午後、市原市の米沢交差点
記録的な豪雨で道路が冠水し立ち往生した車=10月25日午後、市原市の米沢交差点

 記録的な豪雨が千葉県内を襲った10月25日からの3日間で、日本自動車連盟(JAF)に寄せられた県内のロードサービス出動要請件数は2112件に上り前年同期比1.75倍となったことが、JAF千葉支部のまとめで分かった。茂原市や長柄町など甚大な浸水被害があった地域で冠水した車の救援要請が目立ち、水田周辺で流されるなどした車が多かったという。

 同支部によると、25日の出動要請は825件(前年同日350件)。26日は805件(同347件)、27日は482件(同503件)。前年から912件増加し、冠水は151件。そのほかの要請も増えた。前年は冠水による救援は「ほぼなかった」(担当者)といい、28~30日の3日間も102件あった。

 冠水した車のほとんどは走行できなくなる。バッテリー上がりやタイヤのパンクは数分から数十分で対処できる一方、冠水するとエンジンが故障して動かせず、感電の恐れがあり数時間かかる。廃車にするケースが多く、持ち主がためらったり処分先を決めるのに難航したりすることもあるという。

 今回の豪雨では、特に水田から車を引き上げるのに時間がかかった。レッカー車でのけん引が難しく、荷台に載せて運ぶ事例も。作業員は1人での行動が基本だが応援を要する出動もあり、JAFは関西などから特別支援隊7人を県内に派遣したという。

 JAFは冠水道路の走行実験の結果をホームページ(HP)で公開するなど、大雨や台風時の危険性について注意喚起している。

 HPでは(1)道路が水深10~30センチでブレーキ性能が低下し安全な場所へ車を移動させる必要がある(2)30~50センチでエンジンが停止(3)50センチ以上で車が浮き、窓が開かなくなり車内に閉じ込められ、車とともに流され非常に危険な状態となる-と説明している。

 一宮川が氾濫した長柄町では、車で避難したり子どもを迎えに行く途中に流されたとみられる男性2人が死亡した。県警などによると、2人は「車の中に閉じ込められて動けない」「車が浮いて流されている」と家族に連絡していた。

 同支部の担当者は「冠水した道路は見た目では深さが分からない。通過できても車が故障する場合もあり、必ず迂回(うかい)してほしい」と呼び掛けた。


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