いじめ最多4万件超 千葉県内、全国ワーストは返上 心身の「重大事態」増

 2018年度に千葉県内の国公私立小中高、特別支援学校が把握したいじめの件数は、前年度から3200件増の4万483件に上り、過去最多となったことが、文部科学省の問題行動・不登校調査で分かった。都道府県別では5年ぶりにワーストを脱し、東京に次ぐ2番目の多さ。県教委は「教員の意識が向上し積極的な認知を行っているため」と説明するが、命や身体を脅かす「重大事態」が増加するなど、決して楽観視はできない状況だ。

 調査は全国の小中高校と特別支援学校(いじめ調査のみ)を対象に、文科省が毎年実施している。

 県全体のいじめの認知件数は前年度から8・6%増。内訳は小学校3万2210件(前年度比7・3%増)▽中学校7080件(同9・3%増)▽高校1002件(同59・8%増)▽特別支援学校191件(同9・8%増)。高校で急増した理由について県教委は「前年度0件だった学校に、生徒をよく見てほしいと伝えたことでの増加」と分析。いじめの解消率は81・3%で、全国より3ポイント低かった。

 いじめの内容は「冷やかし、からかい、悪口」が最多で約6割を占め、「軽くぶつかる、たたかれる」、「仲間外れ、集団による無視」が続いた。命や心身、財産に重大な被害が生じたり、長期欠席を余儀なくされたりする「重大事態」は、千葉市立を除く公立校で20件あり、前年度の16件(全県)から増加した。

 暴力行為は県全体で0・9%増の4466件。千人当たりの発生件数は7・1件で、全国で15番目に多かった。全校種で生徒間での暴力が増え、特に小学校では11・6%増の2103件。県教委は「学校が荒れているのではなく、ちょっかいなどの事例も計上しているため」と説明。一方で「数が多いのは事実。小学校入学段階から指導を徹底し、体罰や虐待など子どもを巡る暴力全体を根絶することも必要」と強調した。

 不登校の児童生徒は全校種で増加した。小学校は2022人(全児童生徒の0・6%)、中学校は5251人(3・3%)で過去最多となり、高校は3077人(2・0%)。近年は不登校を一概に「問題」とせず、居場所づくりなど支援の動きが広まっていることも影響したとみられる。

 自殺は、千葉市立を除く公立学校で小学校0件、中学校8件、高校14件発生し、過去10年間で最多。いじめが要因と断定できる事案はなかったという。県教委は「引き続き積極的な認知を推進し、いじめや暴力の芽を摘んでいきたい」としている。


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