海の安全ドローンで 事故時の捜索、救助に 銚子海保、地元企業と連携

銚子海上保安部が地元企業と連携し、海難事故の行方不明者の捜索、救助にドローンを活用することになった。
銚子海上保安部が地元企業と連携し、海難事故の行方不明者の捜索、救助にドローンを活用することになった。
ドローンの性能を披露する川津社長=3日、銚子市
ドローンの性能を披露する川津社長=3日、銚子市

 銚子海上保安部(銚子市、中嶋雅昭部長)が今夏から、海難事故で行方不明になった人の捜索、救助にドローン(小型無人機)を活用することになった。地元企業と連携した取り組みで、海の事故が増える本格的な海水浴シーズンを前に、中嶋部長は「特に(サーフィンや釣りといった)マリンレジャーの事故の際、捜索に役立つのではないか」と期待を込めた。

 協力するのは、ドローンの販売や操縦士の養成講座を手掛ける銚子市の「東総コンピューターシステム」(川津光雄社長)。銚子海保は同社と3日、ドローンで行方不明者の捜索、救助に協力してもらうための協定を締結した。

 協定に基づき、銚子海保は海難事故の発生時、同社に協力を要請する。同社は無償でドローンを飛ばし、現場の状況を動画と静止画で記録し海保側に提供する。沖合で撮影する場合は「イルカ・クジラウオッチング」用の船を保有する「銚子海洋研究所」(宮内幸雄所長)の協力も受けるという。

 銚子海保によると、昨年の管内海難事故の認知件数は前年比16件増の38件。県警のまとめでは、県内全域の水難事故発生件数は90件で全国最多だった。7、8月だけで全体の半数近い43件の水難事故があり、このうち39件が海で起きている。

 銚子沖の海域は「海の難所」として知られ、5月には貨物船2隻が衝突する死亡事故が起きている。船舶の衝突事故などもドローン活用の対象となる。中嶋部長は「船舶や航空機で確認することが難しい消波ブロック周辺なども、ドローンでは間近で確認できる」と説明している。

 実際に消波ブロックの近くまでドローンを飛ばしてみせた川津社長も「見られなかった場所が見られるようになり、できなかったことを可能にするのがドローンの魅力。協定締結が地域貢献につながれば」と話した。


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