「落ち度ないのに」 連休目前、家族暗転 再会絶たれ祖父絶句 木更津女児2人死傷

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高山容疑者が乗っていた軽乗用車=木更津署
高山容疑者が乗っていた軽乗用車=木更津署
事故のあった現場付近に花を手向ける人たち=23日午後、木更津市江川(共同)
事故のあった現場付近に花を手向ける人たち=23日午後、木更津市江川(共同)

 木更津市江川の千葉県道交差点で23日朝、いずれも市立岩根小3年の8歳の女児2人が軽乗用車にはねられた事故。近くに住む安藤音織さんの幼い命が奪われ、もう一人も大けがを負った。登校中、青信号で横断歩道を渡っていた2人を襲った突然の悲劇。安藤さんの遺族は「何の落ち度もないのに」と悲しみに暮れた。

 「ゴールデンウイークにまた来るね」。亡くなった安藤さんの祖父、楠田峰雄さんは、大型連休に遊びに来ると話した孫との約束を楽しみにしていた。

 近くに住む愛孫の悲報に楠田さんは「いつも横断歩道を渡る時は手を上げて、気を付ける子だったのに…」と顔を手で覆った。

 春休みには楠田さん宅に1週間泊まって一緒に過ごし、2日前にも顔を合わせたばかり。「また来るね」とはにかんだ孫娘の笑顔が目に焼き付いている。

 交通死亡事故が全国各地で頻発している状況に、楠田さんは「遺族が悲しむことを知ってほしい」と振り絞った。自宅に戻った安藤さんの両親は「今は何も考えられない」と悲痛な思いを吐露した。

 重傷を負った女児の祖父、山田茂夫さん(68)は事故の知らせを受け、容疑者への怒りをあらわにした。搬送された病院の集中治療室で治療を受けた孫娘に「障害が残らないか心配。代わってあげたい」と涙を浮かべた。

 女児は普段、小学1年のいとこと一緒に通学しているが、同日いとこは偶然車で送ってもらっていた。山田さんは「もし同じ場所にいたらと思うと、ぞっとする」と声を震わせた。