以前から談合情報 千葉県陳謝「信頼裏切る事態」 業者は受注額上位の常連

職員2人が入札不正容疑で逮捕され、陳謝する千葉県の県土整備部幹部ら=23日夜、千葉県庁
職員2人が入札不正容疑で逮捕され、陳謝する千葉県の県土整備部幹部ら=23日夜、千葉県庁

 千葉県発注工事の入札情報を業者に漏らしたとして県職員2人が千葉県警に逮捕され、県は23日夜、緊急記者会見を開き、担当部長らが「県民の信頼を裏切るような事態を招き、深くおわびする」と陳謝した。逮捕された2人や相手業者に絡む談合情報は県にも寄せられていたが、2人は本年度も引き続き工事発注に深くかかわっていた。入札の公正を確保すべき立場の幹部職員らが逮捕される事態に加え、業者も県の公共工事受注額上位の常連。森田健作知事が台湾訪問で不在の中、県庁は対応に追われた。

 逮捕された県千葉土木事務所長の佐藤政弘容疑者(58)と県印旛土木事務所維持課長の佐藤好明容疑者(51)は、逮捕容疑の入札があった昨年度と、2015年度の2年間、東葛飾土木事務所に勤務。県によると、2人とも土木関係の技術職として1984年4月に県庁入り。一貫して土木畑を歩んでいた。

 勤務態度に特段の問題はなく、元役員が逮捕された相手業者の岡本組との深い関係も把握できていないという。しかし、佐藤政弘容疑者や岡本組に絡む複数の談合情報が昨年秋、県に対して外部から寄せられ、県は今年3月に2人や岡本組に対して聴き取り調査を実施したが、いずれも不正を否定されたという。このため、本年度も、佐藤政弘容疑者は千葉土木事務所長、佐藤好明容疑者は印旛土木事務所の維持課長に異動した上で、引き続き工事発注に深くかかわっていた。

 一方、岡本組は県の公共工事受注額上位の常連。県によると、岡本組は2016年度、今回の逮捕容疑となった工事を含め、県から7件、総額約7億960万円の工事を受注している。

 内訳は県土整備部所管が4件(約4億6990万円)、水道局が2件(約1億6670万円)、企業土地管理局が1件(約7290万円)。県土整備部所管の工事のうち、東葛飾土木事務所から発注したのは2件で計1億4346万円。

 15年度の受注額は約16億2200万円で5位(県内企業に限ると2位)を誇り、14年度も約11億900万円で10位。本年度も既に数件の工事を受注している。

 談合情報を受けて一部の入札は取りやめ、県警にも情報を伝えていた県。「捜査の進展を待つ必要がある」としつつ、関係職員への調査も改めて行う方針。

 担当部長らは「二度とこのような事態を起こさないように再発防止に取り組む」とも強調したが、14年にも県水道局発注の工事で入札情報を業者に漏らしたとして職員が逮捕される事件が起きている。 


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